研究課題
特別研究員奨励費
2010年5月、1986年に伊良部島で採取され独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構技術センターに保管されてきたサンゴ礁試料およびコア長100mの堆積物コアについて、写真撮影および詳細な記載が行われた。このコアには更新世の礁性シーケンス全体から鮮新世の非礁性基盤岩までが含まれており、礁の形成最初期からのサンゴ礁の発達に関する研究が可能である。石西礁湖の礁斜面外面からの高解像度海底地形データを、3DマッピングソフトウェアSurfer 9.0を用いて解析した。海底の3D画像は、特定の形態を持つ領域の判別、断層位置を特定、ROV映像内の海底地形と対比に有用であることが判明した。その結果、下記の結論を得ることが出来た。1)石西礁湖の南縁に沿ったサンゴ礁外縁斜面には2つの断層(走向はそれぞれWNW-ESとNNW-SSE)が発達している、2)この断層が水深値、とmacrobenthic organismsの分布(特にサンゴ)を規制している、3)浅海サンゴの分布域から続く水深が40m-55mの間では、tabularな形状を持つAcropora community(3種が確認される)が卓越している4)水深が55m-70mでは薄く平たな形状のサンゴ(Pachyseris speciosa and possibly Montipora.)が認められるが、密集はしていない、4)水深58mではGonioporaのみから構成される群棲が、多数のrhodolithsと共生している、5)70m以深ではサンゴはきわめて極めてまれであるが、扇状のoctocoralsは急峻な斜面あるいは高まりに認められることから、分布はおそらく低層流に関連すると考えられる、6)大型底棲有孔虫は60m以深で認められる。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 備考 (3件)
Proceedings of the 27th IAS meeting of Sedimentologists(September 20-23,2009,Alghero, Italy), Ed. Medimond, Bologna (印刷中)
Journal of the Geological Society of Japan
巻: In press
Palaios
巻: (Accepted with moderate revisions)
http://ofgs.ori.u-tokyo.ac.jp/~ofgs/humblet/humblet-res-j.html
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