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バイオマス原料から合成した多孔質カーボン材料とその応用性

研究課題

研究課題/領域番号 08J00529
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 林学・森林工学
研究機関京都大学

研究代表者

黒崎 文雄  京都大学, 物質細胞統合システム拠点, 日本学術振興会特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード炭素材料 / 多孔質材料 / 急速熱分解 / マクロポーラス / 比表面積 / ナノファイバー
研究概要

1.「急速熱分解反応を可能にする新規低コスト炭素化炉の開発・設計」
急速熱分解反応を可能にする加熱方法として、黒鉛型枠に原料を充填し通電加熱する方法を採用した。通電加熱法の場合、試料量の増加や大面積の実現のためには、黒鉛型枠を大きくする必要がある。しかし、熱容量が増加するため、急速度での昇温はより困難であった。そこで、型枠の厚みを極力薄くした黒鉛型枠を設計・自作し、実験結果をもとに黒鉛型枠の最適化を検討した。その結果、急速熱分解反応を可能にする昇温速度の制御の実現と従来に比べて、10倍程度の重量と面積を有するマクロ・ポーラス炭素材料の合成に成功した。
2.「急速熱分解を応用して合成したマクロ・ポーラス炭素材料の多孔質構造の評価と普遍化」
加熱温度400℃以下の炭素化物では、著しく早い昇温速度であっても、マクロ・ポーラス炭素材料特有の三次元ネットワーク構造は存在せず、原料の微細構造が維持されていた。一方、加熱温度450℃以上の炭素化物では、昇温速度1℃/秒以上の場合、三次元ネットワーク構造を有していた。また、保持時間による影響はほとんど確認されなかった。以上の結果より、従来の加熱温度より低い温度での合成や保持時間が短縮化できることが示され、より少ないエネルギーでマクロ・ポーラス炭素材料を合成し得ることが示された。
3.「原料の疎水性および乾燥方法の相違による微細構造変化」
昇温速度以外のファクターによるバイオマス原料の微細構造の崩壊および凝集現象を検討した。t-ブチルアルコールへの溶媒置換したキチンナノファイバーを原料とし、炭素化したところ、原料の微細構造の崩壊が起こらず、原料の微細構造が維持されたナノファイバーカーボンが得られた。原料の疎水性および乾燥方法をファクターとして、急速加熱法に組み込むことで、マクロポーラス炭素材料の特徴である多孔質構造の制御の幅を広げることができると期待される。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Shape-controlled multi-porous carbon with hierarchical micromeso-macro pores synthesized by flash heating of wood biomass2008

    • 著者名/発表者名
      Fumio Kurosaki, Hideki. Koyanaka, Masahiko. Tsujimoto, Yuji. Imamura
    • 雑誌名

      CARBON 46

      ページ: 850-857

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2024-03-26  

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