研究課題/領域番号 |
08J00951
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
熊谷 崇 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / 単一分子 / 振動分光 / 電気伝導 |
研究概要 |
走査トンネル顕微鏡(STM)の分子操作による単分子レベルで制御された高度なモデル構造体の形成と物性評価についてのデモンストレーションを目的として水分子を用いた水素結合系クラスターおよび水-水酸基複合体の形成、水素輸送の実空間観測などを行った。平成22年度中に行った研究成果は原著論文として米科学誌に掲載されている。具体的には単分子レベルで制御されたモデル構造体の形成と評価について金属表面上に吸着した水分子を用いてデモンストレーションを行った。モデル構造体の形成は分子の解離や分子操作を複合的に組み合わせることで行っており、これまでにない高度な系の形成に成功した。特に水-水酸基の一次元水素結合系における水素輸送の直接観測は世界でもこれまでに例を見ない成果であったと考えている。また、今年度は機能性分子を用いたナノ構造体の制御手法について実践的な知識と技術を学ぶためにマックスプランク研究所(ドイツ)への研究滞在を行った。半年の滞在期間中に機能性分子と金属原子による配位結合を用いた超分子化学的な手法によって金属表面に低次元のナノ構造体を形成することに成功した。この手法は分子の自己集合/自己組織化を利用してナノ構造体を形成するものである。そのようなボトムアップ的な物質構築手法はナノサイエンス/テクノロジーの基幹技術として重要なものであると考えている。
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