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社会構造進化の数理的研究:分配・提携・順位制を軸として

研究課題

研究課題/領域番号 08J01081
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生態・環境
研究機関東京工業大学

研究代表者

大槻 久  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードゲーム理論 / 進化ゲーム / 協力の進化 / 社会生物学 / 数理生物学
研究概要

1.二個体間の資源の分配問題を理論的に解析した。具体的には自然選択による個体群動態を組み入れた進化ゲーム理論を用いて、対称な闘争能力を持つ二個体間における進化的に安定な資源分配比を予測した。総資源量1を二個体で分配するモデルを考える。個体は要求資源量xを戦略として持ち、二個体が同時に要求資源量x,yを表明する。xとyの和が1以下であれば協力は成立し、それぞれは適応度利益x,yを得るが、和が1を超えた場合は協力が成立せず、どちらも適応度利益0を得るものとする。
このような仮定の下で、レプリケーターモデルを使い要求資源量xの進化ダイナミクスを解析した。その結果、x=1/2の単型集団が多くの初期状態から到達される進化の平衡点であることが分かった。すなわち進化は公平な分配を選択することが分かった。この結果に関して論文を取りまとめ、現在投稿準備中である。
2.評判情報が得られる場合、ゲームの構造は一回きり対戦ゲームとは大きく異なる。不公平な分配を提案された個体は、自ら協力を放棄することにより相手に罰を与えることができるが、協力の放棄自体にはコストが伴うため、これはコストのかかる懲罰行動(costly punishment)である。評判の存在下でコストのかかる懲罰行動が進化するか否かを理論的に検討した。解析の結果、相手に罰を与えた者が良い評判を得る事で、将来に他者から協力を受けることができ、罰のコストを上回る利益を得られることが判明した。また協力の進化的安定性は、コストのある罰が存在しない時に比べて、より安定になることが分かった。この結果を論文にまとめ現在投稿中である。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Direct reciprocity with costly punishment : Generous tit-for-tat prevails2008

    • 著者名/発表者名
      Rand, D., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Theoretical Biology (in press)

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Indirect reciprocity with punishment2008

    • 著者名/発表者名
      大槻久
    • 学会等名
      第18回日本数理生物学会大会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2008-09-18
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2024-03-26  

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