研究課題/領域番号 |
08J01211
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桃崎 有一郎 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 室町時代 / 公武関係 / 朝幕関係 / 室町殿 / 室町幕府 / 中世後期 / 国家形成 |
研究概要 |
研究課題に基づき、歴史学研究会においてシンポジウム報告を行い、室町幕府3代将軍足利義満から4代義持への世代交代に際して、朝廷・幕府を一身に統合的に支配する「室町殿」と呼ばれる地位が、義満期に更に上位の地位として形成された「北山殿」の地位と整理・統合され、「室町殿」という地位(とその呼称)が歴史上初めて確定・確立した事実を明らかにした。加えてその報告内容を、シンポジウムにおける質疑・批判を踏まえ、論文にまとめて投稿し、掲載された。 また平行して、研究遂行過程で存在が確認された慶應義塾大学メディアセンター貴重書室所蔵の『北条家判尽』と題する巻子本について、踏み込んだ調査を行った。調査の結果、従来写本としてしか知られていなかった鎌倉〜南北朝期の幕府関係者の家に伝わった文書群の原本であることを明らかにし、その内容を紹介して従来の写本に基づく誤りを正すとともに、その伝来経緯・史料的価値・古文書学的価値について論じた。さらに従来はその内容が難解とされていた、鎌倉期公武関係の基礎史料というべき鎌倉幕府の公式記録『吾妻鏡』の現代語訳作業に取り組み、共著で刊行した。 また研究課題に即した問題関心から、関連する研究書の書評を行い、問題の所在を指摘するとともに私見を提示した。 なお上記の研究成果発表と平行して、研究課題達成のために公刊済み・未公刊を問わず関係史料の収集・蓄積と高野山金剛三昧院(和歌山県)・京都におけるフィールドワーク(史料調査・現地踏査)を継続的に行った。
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