研究課題/領域番号 |
08J01384
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
齊藤 光 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ABCトランスポーター / ABCG2 / QSAR / kinase inhibitor / 構造活性相関 / ファーマコフォア / CAMDAS / SUPERPOSE法 / multidrug resistance / 阻害機構 / 分子標的 |
研究概要 |
当該年度は、ABCG2阻害剤と輸送基質のファーマコフォアを同定することにした。 本研究では、反競合阻害、非競合阻害、競合阻害に関与するファーマコフォアを同定するために、以下の作業仮説を立てた。つまり、反競合阻害剤は、競合型結合配座を取ることができない。一方で、非競合阻害剤は、競合型結合配座と反競合型結合配座を両方取ることができる。この仮説に基づいて、高温分子動力学法で阻害剤の立体配座をサンプリングし(CAMDAS)、SUPERPOSE法で分子配座を重ね合わせることで、各阻害剤の結合配座と3次元ファーマコフォアを同定した(北里大学薬学部広野修一教授との共同研究)。この結果、非競合阻害剤は競合型結合配座と反競合型結合配座を取ることが明らかとなった。さらに、輸送基質から同定されたファーマコフォアは、疎水性2個、水素供与性1個、水素受容性2個である。その内、必須ファーマコフォアは、疎水性2個、水素受容性1個である。輸送基質のファーマコフォアと反競合阻害剤のファーマコフォアを重ねたところ、疎水性3個、水素供与性1個、水素受容性1個が一致した(論文投稿準備中)。 反競合阻害剤の中にABCG2の基質が含まれることが明らかになり、速度論的解析はABCG2の基質と阻害剤を区別する有効な実験系であると考えられる。また、同定されたファーマコフォアの位置情報は、ABCG2阻害剤を探索するための重要な情報であるばかりでなく、ABCG2の多様な基質認識の構造的基盤を解明するため重要な示唆を与えるものであると考えられる。
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