研究課題/領域番号 |
08J01581
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 有樹修 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 癌幹細胞 / 癌治療 / 細胞周期 / 慢性骨髄性白血病 / ノックアウトマウス / Fbxw7 / p57 |
研究概要 |
近年、癌の発症や進展に関して『癌幹細胞』という概念が提唱され、癌は幹細胞性疾患として考えられるようになってきている。また、白血病幹細胞は造血幹細胞から発生するといわれており、白血病幹細胞と造血幹細胞は性質的に非常に類似している。正常幹細胞の維持に関わる分子が癌幹細胞の維持にも関わっていると考えられ、癌幹細胞においてこれらの分子の機能を抑えることが癌治療において役立つものと考えられる。 Fbxw7は細胞周期を促進する分子を分解することで細胞周期を停止させる。われわれはFbxw7CKOマウスが、正常造血幹細胞が幹細胞としての機能を維持できず枯渇してしまうことを明らかにした。 次にわれわれはこれらの分子が癌幹細胞の機能維持にかかわっているかどうかを検討するために、これらを検討する実験系の確立を行った。われわれは白血病のモデルとしで慢性骨髄性白血病(CML)を用いることにした。CMLの白血病幹細胞は正常幹細胞から生じると考えられており、CMLの白血病幹細胞は細胞周期が停止していることが知られている。われわれは実際にFbxw7 CKOマウスでは白血病幹細胞の細胞周期が亢進し、白血病幹細胞が枯渇してしまうことによりCMLの発症が抑えられることを明らかにした。さらに、白血病幹細胞ではc-Mycが異常に蓄積しており、c-Myc inhibitor処理により白血病幹細胞の異常な細胞周期の亢進が抑制されたため、Fbxw7の欠損による白血病幹細胞の枯渇はc-mycの異常な蓄積に起因することを明らかにした。
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