研究課題/領域番号 |
08J01616
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新田 泰文 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 一般化された複素構造 / T-duality / Hamiltonian action / 一般化された運動量写像 |
研究概要 |
本研究の目的は、一般化された複素構造の幾何学及びT-dualityを、複素幾何学的、シンプレクティック幾何学的な視点から調べ解明することである。本年度は、前年度に引き続きHamilton的群作用を持つ一般化された複素多様体についてさらに詳しく調べた。Yi Lin、Susan Tolmanらによって導入された、一般化された複素多様体上のHamilton的作用は、symplectic多様体上のHamilton的作用を一般化した形で与えられ、運動量写像を通して空間のsymplectic幾何学的な情報を引き出すことが出来る。その一方で複素構造を考えた場合、Hamilton的作用は自明なものしか現れず、複素幾何学的な情報はそのままでは引き出されないように思える。そこで、本年度は一般化されたケーラー多様体上のHamilton的作用について、複素幾何学の立場から調べた。一般化されたケーラー構造はある種の双エルミート構造と同値であることが知られており、このことから一般化されたケーラー多様体に現れる諸概念は双エルミート構造の、即ち複素幾何学の言葉を用いて翻訳することが出来る。その結果、一般化されたケーラー多様体上のHamilton的群作用を双エルミート幾何学の言葉で特徴付ける事が出来た。また、このことから直接得られる系として、双エルミート多様体上の"Hamilton的作用"に関する簡約定理が成立することを示すことも出来た。これらの結果は、一般化されたケーラー多様体上のHamilton的作用について、その運動量写像から複素幾何学的な情報を引き出すための足掛かりになると期待することが出来る。
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