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老舗の生成および持続に関する民俗学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J02172
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 文化人類学・民俗学
研究機関筑波大学

研究代表者

塚原 伸治  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2010年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード商家 / 老舗 / 社会的評価 / 拘束性 / 商慣行 / 経営戦略 / 伝統的都市 / 自営業者 / 語り / 近江八幡市 / 香取市 / 柳川市 / 商家経営の民俗学 / 経営 / 近江商人 / 民俗学
研究概要

本研究の目的は、老舗の生成・持続について分析することで、商家の存続の仕組みを、家の内部だけではなく世間という外部との関係性のなかで明らかにすることにある。具体的な作業としては、千葉県香取市、福岡県柳川市、および滋賀県近江八幡市という伝統的都市において、自営業者に対する聞き取り調査および資料調査を中心としたフィールドワークを実施した。フィールドワークにおいて得られたデータをもとにした商慣行および経営戦略の分析から「信用」を生みだす商いの形態を明らかにし、町内や近隣、マチの人びととの関係のありかたから家格維持の方法および、家の連続性を示す方法を明らかにした。その結果、商家が家/店の評価を操作することで安定的な評価を得るための戦略を選んできたこと、また、その評価は社会的な価値体系に基づいた土着的なものであることを明らかにした。一方で、その価値体系は商家の経営戦略にとって桎梏となり、自由な選択の幅を狭めてしまう傾向にあるような事例についても明らかにした。このことで、家業経営という面から事象を扱ってこなかった民俗学の経済研究における新たな領域を開拓し、そのための基礎的なモデルを提示した。地域社会の論理を重視して対象を扱うという民俗学の特徴を生かして家業経営者を理解することで、民俗学が当該分野の研究に参画する意義が明らかになった。その成果の一部は、学術論文(2011「豪商の衰退と年齢組織の成立」『史境』第62号)や学会発表などにおいて発表された。

報告書

(3件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2011 2010 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] 豪商の衰退と年齢組織の成立-近現代におけるダンナの動態をめぐって-2011

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 雑誌名

      史境

      巻: 62 ページ: 1-18

    • NAID

      40018818229

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 経営戦略としての「伝統」-地方都市小売業における伝統的商慣行の選択-2010

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 雑誌名

      現代民俗学研究 2

    • NAID

      120007135309

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] マチにおける「売る-買う」関係2008

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 雑誌名

      日本民俗学 254

      ページ: 57-85

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 現金の生々しさと「ふさわしい」取引-手形の利用からみる伝統経済の美学-2010

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      日本民俗学会第62回年会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-10-03
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 福田アジオを乗り越える-私たちは「20世紀民俗学」から飛躍できるのか-2010

    • 著者名/発表者名
      菅豊・塚原伸治
    • 学会等名
      現代民俗学会第6回研究会
    • 発表場所
      東京大学東洋文化研究所
    • 年月日
      2010-07-31
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 日本橋の「近江商人」-現代企業における「歴史と伝統」-2010

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      生業誌研究会第9回研究会
    • 発表場所
      銀座ルノアール
    • 年月日
      2010-07-12
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 家の系譜と店の伝統-滋賀県近江八幡市における商家の伝統から-2010

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      京都民俗学会第233回談話会
    • 発表場所
      ウィングス京都
    • 年月日
      2010-06-18
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 年齢階梯の成立-近現代における旦那衆の動態と没落をめぐって-2009

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      歴史人類学会第30回大会
    • 発表場所
      筑波大学春日キャンパス
    • 年月日
      2009-10-24
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 家と企業のあいだで-滋賀県近江八幡市における商家の家業とその相続をめぐって-2009

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      日本民俗学会第61回年会
    • 発表場所
      國學院大學渋谷キャンパス
    • 年月日
      2009-10-04
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 「暖簾が高い」商家と世間-ダンナの店がつぶれるとき-2008

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      日本民俗学会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2008-10-05
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2024-03-26  

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