研究課題/領域番号 |
08J02528
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
礒貝 日月 総合研究大学院大学, 文化科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ヌナブト準州 / イヌイット / 少数民族 / 先住民族 / カナダ / 限界集落 / 若者 / 社会問題 |
研究概要 |
(研究目的) 先住民イヌイットが多数派を占めるヌナブト準州において、未来の担い手である若者たちの行動様式や価値観を調査し、そのうえで、国内外の他地域の少数・先住民族と比較検討し、彼らが抱える社会・経済問題を把握することを目的とする。 (研究実績報告書) 平成21年度は予備調査および本調査のため、2月23日~3月4日の計10日間、カナダ・ヌナブト準州ランキン・インレット村、ホエール・コーブ村に滞在し、フィールドワークを実施した。ランキン・インレット村では、イヌイットの家庭に滞在しながら、参与観察をし、若者たちにインタビューをした。また、ホエール・コーブ村では、若者たちの行動様式や価値観を探るべく、インタビューを実施したほか、村長、助役などへのインタビューも実施した。 ヌナブト準州は2009年に10周年を迎えた。時間の経過はめまぐるしく、若者たちの行動様式や価値観にも変化が見られた。ヌナブト準州は社会基盤として、準州設立以降、教育問題に力を入れているが、教育を受けているもの、受けていないものでは、労働賃金に差が生じている。また、比較的大きな村では、フィリピン系、インド系の移民が労働力として機能しており、それらの移民と「教育を受けていない若者たち」と職を分け合うようになっている。ホエール・コーブのような人口300人程度の村では、そんなに顕著ではないが、ランキン・インレットのような人口2500人前後の村では、「移民対先住民の若者たち」の労働問題が顕著に見られる。 昨年度実施した国内調査と過去の海外調査および今年度の調査結果を比較検討し、論文執筆を開始した。引き続き、国内および海外調査の実施が必要である。また、アウトリーチ活動として、対外的に広くイヌイット文化についての講演、発表をおこなった。
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