研究課題/領域番号 |
08J04625
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
黒田 義之 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | コロイド鋳型法 / 金 / シリカナノ粒子 / 超格子 / 階層構造 / 階層構造体 / メソポーラス / 白金 / 階層構造材料 / ナノチューブ / ナノ粒子 / イモゴライト |
研究概要 |
シリカナノ粒子集積体(鋳型)中に金を成長させることで、金のナノ構造・形態を制御できること見出した。昨年度までにこの方法で、表面に凹凸状ナノ構造を有する板状金ナノ構造体が形成されていたが、今年度はさらに金の結晶成長条件を変化させることで規則的多孔質構造を有する球状粒子も形成された。鋳型内部での金の結晶成長をゆっくり行うと、金がナノ粒子間に析出する際に、鋳型が結晶の様に劈開し、劈開面の間に板状の生成物を与えた。一方、金の結晶成長を急速に行うことで、鋳型の劈開が抑制された。ナノ粒子間の三次元的な空間に金が等方的に成長し、球状の生成物を与えた。以上より、ナノ粒子集積体を鋳型とすることで、単一の鋳型から複数の構造が作り分けられる可能性が示された。形態が制御されたナノ構造体は、階層構造体のビルディングブロックとして有用であると期待される。 サイズの異なるシリカナノ粒子を複合化させ、粒子配列の異なるナノ粒子集積体を得た。この鋳型の内部に金を成長させた場合も板状の金ナノ構造体が得られ、表面に形成されるナノ構造はナノ粒子集積体の粒子配列に応じて変化した。これらの結果は、ナノ粒子集積体の劈開が、最も粒子間結合の弱い面で起こることを示唆した。鋳型の規則構造を変化させることで、劈開の選択性を変化させ、様々な表面構造の板状金ナノ構造体を形成できることが分かった。 以上より、鋳型の規則構造を効果的に利用し、内部での金の結晶成長方向が制御差れた、ナノ構造・形態制御の手法を開発した。この手法や生成物は、階層構造体の合成にも展開可能と期待される。
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