研究課題/領域番号 |
08J04736
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物分子科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉村 弥生 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ムチン型糖鎖 / ppGalNAc-T / レクチンドメイン / 糖ペプチド / 化学酵素合成法 / 糖転移酵素 / ppGalNAcTs / Fmoc固相合成法 / マイクロ波 |
研究概要 |
ムチン型糖鎖の還元末端に位置するα-GalNAc構造は、糖転移酵素の1種であるppGalNAcTs(pol-ypeptide N-α-acetylgalactosaminyltransferases)により導入が行われる。ppGalNAcTsは、他の糖転移酵素と異なり触媒ドメインのほかに糖認識能を有するレクチンドメインを有している。このレクチンドメインの機能は未だ未解明な部分も多いが、基質糖ペプチド中の糖の認識に関与していることがこれまでの研究により示唆されている。本研究では、新たなppGalNAcTsの基質特異性解明法として基質糖ペプチド中の糖構造に変化を持たせ、糖転移活性に与える影響を検証することとした。最初に、本研究室で開発されたマイクロ波照射下のFmoc固相合成法によりそれぞれ異なった種類の糖で修飾された糖ペプチドライブラリーの作製を行った。続いて、作製した糖ペプチドに対し3種類のppGalNAc-Tアイソサイムを用いてGalNAc転移反応を行った。すると、アイソサイムにより基質糖ペプチドに対する活性の違いが確認された。一部のppGalNAcTアイソサイムに関してレクチンドメインを除去した変異体を作製し、レクチンドメインが関与している反応の詳細について確認した。GalNAc分子以外の糖が導入された基質糖ペプチドに対してppGalNAcT転移活性を確認した前例はない。本研究より、レクチンドメインが基質中の糖の種類および結合様式を正確に認識していることが証明された。また、本研究手法を応用し、糖をグリコシダーゼで選択的に除去可能な保護基として利用した新規ムチン型糖ペプチドの化学酵素合成法へと発展させた。
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