研究課題/領域番号 |
08J05261
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
畠 星治 東京医科歯科大学, 大学院・生命情報科学教育部, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ストレス / MAPキナーゼ / JNK / Hippo / YAP / 翻訳後修飾 / 肝再生 / 肝癌 / SAPK / 肝形成 / 胎生致死 / 遺伝子破壊 / Cre-loxP / 遺云子破壊 |
研究概要 |
ストレス応答性MAPキナーゼであるJNK(別名SAPK)は、様々なストレスにより活性化し、細胞の生死を制御することで、種々の生理応答を引き起こすことが知られている。また、2003年に発見されたHippoシグナル系は、器官のサイズを制御するシグナル系として注目されている。申請者のグループでは、JNK系が、Hippoシグナル系とクロストークすること、また、マウスの肝臓ではHippo系が強く活性化していることを見出している。そこで肝再生時におけるJNKおよびHippo系の役割を解明することを目的に実験を行った。Hippo系の標的分子であるYAP転写共役因子の動態を観察する過程で、以下の知見を見出した。1)DNAアルキル化剤であるMMSによって、YAPは脱リン酸化され、細胞質から核へ移行すること、2)アセチル化酵素CBPによってYAPはそのC末端がアセチル化されること、3)このアセチル化部位はメダカ、マウス、ヒトで高度に保存されていること、また、4)アセチル化部位特異的な抗体を調製し、内在でもこの翻訳後修飾が誘導されること、さらに5)脱アセチル化酵素Sirtでこのアセチル化ははずされることを見出した。肝臓でYAPが過剰に発現したり、Hippo系が不活化すると、肝臓のサイズは数倍にまで膨れ上がり、最終的には肝癌が発症することが示されているが、今回見出されたMMSによるYAPのアセチル化は、再生肝のみならず病態肝発症の分子機構の解明に貢献すると考える。
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