研究課題/領域番号 |
08J05487
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
西洋史
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
荒木 和華子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 解放民教育 / 米国南部史 / 南北戦争・再建期 / 奴隷解放 / 黒人教育史 / ペン学校 / 人種 / ジェンダー / 領域分離 / 他者教育 / アボリショニスト / アメリ合衆国南部再建 |
研究概要 |
本研究は、奴隷解放期に元奴隷を対象とした教育の背景と思想を、SC州のペン解放民学校に着目して考察する。南部社会「再建」のプロジェクトとして重要な役割を担った実験的教育を通して、新南部における黒人教育史の出発点を明らかにし、その上で当該社会における人種・ジェンダー・南北地域間関係の再編過程を描くことを目的とする。具体的には次の三本柱を目標とする。第一に、ペン解放民学校史を実証的に明らかにし、第二に、戦時下・戦後の国民国家形成と市民権構想における政策者による解放民教育の位置づけと評価の検討、第三に、人種・ジェンダー・セクション間の権力関係の変容と、教育への様々なアプローチや「政治」の考察である。 20年度に目標の第二を中心に検証したので、21年度は第一の目標、ペン学校史を実証的に解明する作業を行った。21年度は詳細な学校史を確認し、学校を黒人史上や、南北戦争・再建期、南部史の文脈に位置づけた。20年度に収集したコピーやマイクロフィルムの学校や解放民局の記録や新聞など膨大な量の史資料を整理しながら読みこむ作業や、インタビューの解析作業に多くの時間を費やした。さらに私の研究内容に最も近い著書を出版した歴史家H.Williams氏の来日講演の際に意見交換し、黒人史/教育学の専門家のI.Perry氏によるアメリカ学会年次大会への来日時に、国際セミナーでコメント報告を行ったことが意義意義深かった。またL.Newman氏、H.White氏、W.Link氏、N.Shahani氏などの専門家から研究の進展に関する助言をいただいた。日本では学会や研究会活動を通して専門家と意見交換を行い、ネットワークを少しずつ構築した。3番目の目標については、当初の研究計画は3年間であったが就職のため研究員を辞退したため、今後改めて取り組んでいく。
|