研究概要 |
1.九州北西部において地質構造に注目した野外調査より,地質構造に対する従来の見解との比較を行った.調査は海岸沿いに好露頭が連続する熊本県天草諸島および鹿児島県串木野地域で実施した.さらに,広域での比較研究のため,九州東部にあたる宮崎県日南地域においても野外調査を実施した.特に断層の切断関係や産状に注目して調査した. 2.野外調査より小断層のスリップデータ(走向・傾斜・変位方向)を得た.また,摺曲や岩脈にくいても方位データを取り,小断層や地質図スケールの断層の走向との関係を調べた.各地域で数キロメートルスケールの範囲からデータを取ることで方位データの空間的な変化についても検討した. 3.天草地域における小断層解析では,小断層のスリップデータについて周辺の地層の傾斜を段階白に水平に戻しながら解析を行うことで,解析の精度の向上と,小断層形成と地層傾動との前後関係のを明らかにした.
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