研究課題/領域番号 |
08J05863
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下村 悟 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 多孔性金属錯体 / 吸着材 / 錯体化学 / 光応答性 / 多孔性材料 / 金属錯体 / 外場応答 |
研究概要 |
金属イオンと有機配位子の自己集合によって形成される多孔性金属錯体は、極めて規則的でかつ柔軟なナノ細孔を有しており、従来の多孔性材料とは異なる新しい機能性多孔体として注目を集めている。この多孔性金属錯体はそれ自体が有する特性から生まれる極めて興味深い吸着現象などが確認されており、膨大な数の報告例が存在し、今日その数は増加の一途を辿っている。その一方で、この多孔性金属錯体の吸着現象をより積極的に制御することに関しては未だ成されておらず未開拓のままであり、更なる機能開発を目指すうえで大変重要な課題であると言える。そこで本研究では光や電子に応答性する多孔性金属錯体を合成し、それを利用した吸着現象の制御を目指してきた。 これまでアントラセン部位を導入した錯体の合成を試み、光に応答しうる錯体の合成に成功してきた。今年度ではさらに新しい錯体の合成を試み、新しいアントラセン配位子を設計し用いることで、アントラセン部位が光によって二量化、熱によって単量化しうる錯体の合成に成功した。この錯体はアントラセンが単量体の状態では二酸化炭素は吸着せず水を吸着するものの、二量体の状態では二酸化炭素を吸着し水を吸着しないという極めて得意な現象を発現した。これは従来の多孔性金属錯体には見られない現象であり、吸着特性を光によって大きく変えうることを示すと共に、多孔性金属錯体の能動的な機能制御方法の開拓に大きく貢献するものとなった。
|