研究課題/領域番号 |
08J07017
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂部 沙織 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | H5N1ウイルス / hypercytokinemia / パンデミックH1N1ウイルス / ヒトマクロファージ / サイトカイン / 新型H1N1ウイルス / H5N1インフルエンザウイルス / ヒト末梢血由来マクロファージ |
研究概要 |
H5N1インフルエンザウイルスのサイトカイン誘導能の解析 背景 H5N1ウィルスによるヒトへの感染・死亡例は、依然増加している。その死因は、高サイトカイン血症であると考えられている。また、高サイトカイン血症には、肺胞マクロファージが大きな役割を担っていると考えられている。 方法 ヒト末梢血由来マクロファージに、様々なH5N1ウイルスおよび、コントロールとして、季節性インフルエンザウイルスを感染させ、ウイルスの増殖性と48種類のサイトカイン・ケモカイン放出量を調べた。さらに、高サイトカイン誘導能を示すH5N1ウイルス株と、低サイトカイン誘導能を示すH5N1ウイルス株で、遺伝子組み替えウイルスを作出し、サイトカイン高誘導に関わるウィルス遺伝子を同定した。 結果 H5N1ウイルスの中には、高いサイトカイン誘導能を示す株と、季節性ウイルスとあまり変わらないサイトカイン誘導能を示す株があることがわかった。また、増殖性に関しても、季節性ウイルスとH5N1ウイルスとで大きな差は認められなかった。 さらに、組み替えウイルスを用いた実験から、H5N1ウイルスの、ヒトマクロファージにおける高サイトカイン誘導には、PA遺伝子が関与していることが明らかになった。H5N1ウイルスがヒトに対して高い病原性を示す原因は、未だ明らかになっておらず、PA遺伝子が何らかの役割を果たしていることが示唆された。今後、メカニズムを解明していきたい。
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