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加齢性記憶障害の分子メカニズム解明を目指した網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 08J07622
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 神経科学一般
研究機関首都大学東京

研究代表者

山崎 大介  首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員PD

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードピルビン酸カルボキシラーゼ / ショウジョウバエ / 記憶学習 / cAMP / PKA / 老化 / 加齢性記憶障害 / TCAサイクル
研究概要

ショウジョウバエの加齢性記憶障害特異的変異体であるDCO/+変異体では、PKA活性が抑制されている。そこで加齢性記憶障害に関連するPKAの下流因子を見つけるため、野生型とDCO/+変異体で加齢によるタンパク動態を比較した。その結果、加齢に伴って、野生型ではリン酸化タンパクに特徴的なスポットシフトが亢進されるが、DCO/+変異体では若齢体、老齢体いずれでもスポットシフトが抑制されているタンパクを発見した。そこで質量分析によって一連のスポットタンパクを同定したところ、このタンパクがピルビン酸カルボキシラーゼ(Pyc)であることがわかった。若齢体と老齢体でPyc活性を測定したところ、老齢体ではPyc活性が亢進しており、DCO/+変異体ではこれが抑制されていた。Pycを過剰発現すると若齢体でも記憶障害が観察され、さらにDCO/+変異体においても加齢性記憶障害の回復が見られた。これらのことから、老化に伴うPKA活性依存的なPycの活性亢進が加齢性記憶障害の原因であることが示唆された。Pycはグリアに存在するタンパクであり、Pycを介したグリアのTCAサイクルが記憶学習過程とどのように連動しているのかについては未知であり、加齢性記憶障害の研究における新たな経路の発見につながる可能性がある。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] cAMP/PKA signaling underlies age-related memory impairment2008

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Yamazaki
    • 雑誌名

      Brain Nerve July ; 60(7)

      ページ: 717-724

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] PKA inhibits a consolidated form of memory in Drosophila2008

    • 著者名/発表者名
      Junjiro Horiuchi
    • 雑誌名

      Proc. Natl Acad Sci. Dec 30 ; 105(52)

      ページ: 20976-20981

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 歳をとっても記憶が低下しない変異体の解析2009

    • 著者名/発表者名
      山崎大介
    • 学会等名
      統合脳シンポジウム
    • 発表場所
      学術総合センター
    • 年月日
      2009-12-19
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ショウジョウバエの加齢性記憶障害に関連する新規因子の同定と解析2008

    • 著者名/発表者名
      山崎大介
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2008-12-11
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [産業財産権] 加齢性記憶障害の治療用及び予防用医薬組成物2009

    • 発明者名
      齋藤実, 山崎大介
    • 権利者名
      齋藤実, 山崎大介
    • 出願年月日
      2009-12-18
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2024-03-26  

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