研究課題/領域番号 |
08J07743
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相良 剛光 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 液晶 / 発光 / 刺激応答性材料 / 準安定相 / 超分子 |
研究概要 |
申請者は分子間相互作用を利用して発光部位を精密に配置し、その集積構造を変化させることで、バルク材料全体での発光特性の変化をねらった研究を行ってきた。二種類以上の発光部位の集積構造を作り出すため、分子間相互作用を競合させ、準安定相を誘起するという概念を導入している。本申請研究では秩序性と動的特性をあわせ持つソフトマテリアルである液晶に着目し、刺激に応答して発光色が変化する液晶材料の開発を行っている。前年度までに申請者はせん断という機械的刺激や熱刺激に応答して発光色が変化するピレン誘導体、アントラセン誘導体を開発した。本年度は、セキュリティ材料への応用を狙い、発光部位にナフタレンを導入した化合物を設計・合成した。このナフタレン誘導体は、等方相から急冷すると、準安定なミセルキュービック相を発現するが、徐冷すると安定なカラムナー相を発現する。キュービック相中ではナフタレン部位がエキシマー形成できる相関配置となり、水色の発光を示すが、カラムナー相中ではエキシマーは形成されず、青色の発光を示す。キュービック相を加熱すると128℃でカラムナー相に相転移する。また、128℃以下の温度でせん断を印加してもカラムナー相に相転移する。このナフタレン誘導体は液晶状態で可視領域にほとんど吸収を持たず、ガラス基板等に塗布しても、見た目には塗布してあることがわからない。そのため、セキュリティ材料などへの応用が期待できる。
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