研究課題/領域番号 |
08J08052
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
冨士 健太郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2010年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / ホウ素 / トランスポーター / BOR1 / 翻訳後制御 / 液胞輸送 / エンドサイトーシス / 小胞輸送 / 分解 / 液胞 / down-regulation |
研究概要 |
高等植物にとって、ホウ素(B)は必須元素であると同時に、過剰量では害を及ぼす。そのため、植物内のホウ素量は厳密に制御されなければならない。シロイヌナズナホウ酸トランスポーターBOR1はホウ素欠乏条件では、根の様々な細胞で中心柱側の細胞膜に局在し、ホウ素の導管への濃縮に寄与している。一方で、ホウ素十分条件下では、BOR1はエンドサイトーシスを介して液胞で分解される。この細胞レベルでのホウ素濃度依存的なBOR1の分解が、土壌からのホウ素の取り込みを調節し、植物体内のホウ素量の維持に寄与していると考えられる。この分解制御の分子機構を通し、外部環境の変化に対する植物の応答機構の一端を解明できる事を期待している。BOR1と直接的に相互作用する因子の同定を目指し、遺伝学的解析からBOR1の分解に異常を示す新規変異体の単離・解析をおこなった。BOR1-GFPを発現する形質転換シロイヌナズナに突然変異処理を行い、ホウ素十分条件での蛍光の消失を指標に数系統の変異体の単離に成功している。しかしながら、これまでに単離された変異体を詳細に解析したところ、いずれの変異体においても、エンドサイトーシスを介した液胞におけるBOR1-GFPの分解は正常であった。これらの突然変異体では、翻訳後のBOR1蓄積制御ではなく、転写~翻訳での制御機構に異常であると考えられている。これらの結果より、ホウ素濃度により制御される分子機構が多岐にわたることが推測される。
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