研究課題/領域番号 |
08J08802
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 雅人 東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 素粒子理論 / 超弦理論 / BPS状態の数え上げ / 壁超え現象 / 行列模型 / 箙ゲージ理論 / 位相的弦理論 / ゲージ理論 / Dブレーン / ブレーンタイリング / F理論 / M理論 / 結晶溶解 |
研究概要 |
20世紀物理学の最大の成果は一般相対性理論と量子力学であるが、この二つは両立しないことが知られている。超弦理論は、この二つを矛盾なく統合する量子重力の理論の最有力候補である。この超弦理論において本質的な役割を果たすのがDブレーンと呼ばれるものであり、本研究はDブレーンを扱う方法(その例として本研究の表題にあるブレーンタイリングがあげられる)を駆使し、超対称ゲージ理論や超弦理論の理解を深め、量子的な幾何学とは何かを理解しようとするものである。 研究の最終年度にあたる本年は、これまで著者らが提唱してきた結晶の溶解模型を使って、BPS状態の数え上げにおける壁超え現象をさらに精密に理解することを目標とした。より具体的には、筆者はカリフォルニア工科大学の大栗、Sulkowskiの両氏と共同でBPS状態の数え上げに現れる分配関数を行列模型の立場から再解釈した(Communications in Mathematical Physicsに受理済)。これはBPS状態の数え上げの問題に行列模型のテクニックを応用することを可能にするものであり、一例として我々は行列模型のスペクトラル曲線上の位相的弦理論がBPS状態の数え上げを再現することを示した。筆者はさらに統計力学系との対応を調べ、6月に京都に開催された会議のプロシーディングとしてまとめた。 本研究は筆者がプリンストン高等研究所に移動するに伴い中断となったが、関連した研究を現在も継続しており、またいくつかのフォローアップ論文もプレプリントサーバーにあがっており、さらなる発展が期待される。
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