研究課題/領域番号 |
08J09234
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
岡野 太治 福岡大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | Belousov-Zhabotinsky反応 / 非平衡 / クラスタリング / Belousov-Zhabotinsky reaction / 集団ダイナミクス |
研究概要 |
今年度は、要素間の結合強度が動的に変化する系を構築し、そこでのダイナミクスを調べることを目的として研究を行った。更に、結合強度を一定に保った場合の振る舞いと比較・検討することで、動的な結合の有用性について調べた。 実験では、ベルーゾフ・ジャボチンスキー(BZ)反応の自己触媒過程を組み込んだマイクロゲルを作製し、能動機能要素として利用した。BZ反応は光感受性を有しており、照射光強度に応じて反応の活性・抑制を制御できる。この特徴を利用し、各要素の反応情報を光学的な方法でフィードバック制御することで、要素間の結合を実現した。反応の状態に応じて結合強度が変化するようにフィードバック関数を決定し、動的結合系を構築した。この系で実験を行ったところ、逆位相で振動する二つのクラスタが形成された。更に、結合強度の変化の度合いを変えると、120度の位相差で振動する三つのクラスタが形成された。一方、結合強度を一定に保った場合には、クラスタの形成が系の一部でのみ起こった。このことから、動的に結合した系でクラスタの形成が促進されることが明らかになった。更に、結合が空間的な秩序形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。 前年度までの研究で、要素間相互作用や外部擾乱によって時間的な秩序度を制御できることを明らかにしている。このことと今回得られた結果から、能動機能要素から成る集団における時空間秩序構造の形成を自在に制御できる可能性が示唆された。
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