研究課題/領域番号 |
08J09521
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武田 浩司 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員DC2
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 全光フリップ・フロップ / 全光信号処理 / 全光メモリ / 光集積回路 / 双安定レーザ / III-V族化合物半導体 / Active / passive集積 / Mach-Zehnder干渉計 / 双安定レーザー / 多モード干渉 / 分布ブラッグ反射鏡 / オフセット量子井戸 / InP系化合物半導体 |
研究概要 |
現在の長距離光通信において、信号処理を必要とするルータ部などでは光信号を一度電気信号へ変換し、信号処理を行った後に再度光信号へと変換し直して伝達を行なっている。この光/電気/光の変換および電子回路における消費電力の増大が問題となっている。そこで、光信号を光のまま信号処理を行う、全光信号処理の開発が進められている。中でも全光メモリ素子は高度な光信号処理を可能とし、全光信号再生などの用途からも実現が期待されている。我々はこれまで多モード干渉(MMI)導波路を中心とした双安定レーザを用いた全光フリップ・フロップ(AOFF)機能の提案開発を進めてきた。このAOFFは他の導波路型機能素子とモノリシックに集積化が可能であるという利点がある。この利点を生かし、AOFFを用いた光集積回路による信号処理を本研究の目的とする。光機能素子同士の集積化により、ファイバーと素子との結合損を減らすことができ、効率の改善が期待されている。また必要とする温度調節器の個数を減らすことができるため、大幅な消費電力の削減が期待されている。本年度は、AOFFを光スイッチとモノリシック集積化し、単一チップでの全光パケットスイッチ動作を実証した。MMI型AOFFとマッハ・ツェンダ(MZI)型半導体光増幅器(SOA)全光スイッチを集積し、AOFFの出力でスイッチを駆動することにより、10、40Gb/s、また4波長多重により160Gb/sの信号のスイッチに成功し、全信号方式においてエラーフリー動作を得た。チップ上にはAOFF、スイッチと合わせてSOAも集積してある。また高速なAOFFの実現に向け、MZI構造を用いたAOFFを試作し、100ps幅光パルスによる動作を実証した。MZI型AOFFを集積化することにより、さらに高速な光集積回路が実現できるものと考えられる。
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