研究課題/領域番号 |
08J10080
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
上村 崇史 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2010年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 単電子トランジスタ / 共鳴トンネルトランジスタ / 近藤効果 / メモリ / 量子効果素子 / 量子細線 / スピン / 単正孔トランジスタ / 熱化学気相成長(熱CVD) / 配向成長 |
研究概要 |
当該年度のお主な研究成果は、以下の2つである。 1.カーボンナノチューブをチャネルに用いた共鳴トンネルトランジスタ、近藤共鳴状態、単電子トランジスタの3つの特性を電気的に選択可能な新規デバイスを作製し、特性評価を行った。 2.カーボンナノチューブを用いた室温動作単電荷メモリを作製し、特性評価を行った。 1.について。カーボンナノチューブと金属電極間にショットキー障壁からなるトンネル障壁を形成し、トンネル障壁の厚さをゲート電圧で変化させることにより、共鳴トンネルトランジスタ、近藤共鳴状態、単電子トランジスタ、3つの特性を実現する。将来、このデバイスを応用し、ハードウェアプログラマブル回路を実現できる。これは、演算のプログラムをソフトウェアのみで行わず、都度、回路を電気的に組み替えて、ハードウェアにおいてもプログラミングすることにより、演算の高速化、省エネルギー化を実現できるものである。 2.について。カーボンナノチューブ周囲を取り囲むようにトンネル障壁として酸化アルミ、その外側に電荷保持層として窒化シリコン、さらに外側に絶縁膜として酸化アルミを形成し、ゲート電極を最上層に形成した。印加ゲート電圧を制御することにより、電荷保持層に電子、または、正孔を一つずつ保持することができる。保持電荷の数に応じて、カーボンナノチューブを流れるドレイン電流が変化するので、多値メモリとして動作する。カーボンナノチューブ周囲にメモリ構造を形成することにより、電界が集中し、電荷保持層への電荷の出し入れが低い電圧で可能となる。この単電荷メモリ特性は、室温において得られている。
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