研究課題/領域番号 |
08J10800
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新谷 真未 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | G蛋白質 / 上皮細胞 / 細胞極性 / タイトジャンクション / 細胞接着 / メンブレントラフィック / エンドソーム / 低分子量G蛋白質 / 膜輸送 / リサイクリングエンドソーム |
研究概要 |
内在性Rab45の細胞内局在を調べるため、抗Rab45抗体を作製し免疫染色を行った。その結果、極性化した上皮細胞株MDCKにおいて、Rab45は小さなドット状構造に局在し、アピカルリサイクリングエンドソームマーカーRab11と共局在した。これよりRab45がアピカルリサイクリングエンドソームに局在すると考えられた。さらに脱極性化したMDCKにおいて、Rab45はアクチン陽性な凝集体に局在し、各種のマーカー蛋白質との局在を比較したところ、この凝集体はVAC(Vacuolar Apical Compartment)と呼ばれる細胞内小器官であることが明らかとなった。 VAC形成におけるRab45の役割を検討するため、Rab45の過剰発現がVAC形成に与える影響を検討した。その結果、低Ca^<2+>条件下で培養したMDCK細胞におけるVAC形成が、Rab45の過剰発現によって顕著に上昇した。一方、Rab45と同様にアピカルリサイクリングエンドソームに局在するRabllaの過剰発現は、VAC形成率に殆ど影響しなかった。 Rab45のRabドメインの活性化型変異体Q600L(GTP結合型)は野生型同様にVAC形成率が上昇したが、不活性化型変異体S555N(GDP結合型)は形成率に影響せず、Rabドメインの活性化がVAC形成の促進に重要であることが明らかとなった。EF-handドメインを欠く変異体(ΔEF)では、複数の小さな構造体のVACが形成された。一方、EF-handとコイルドコイルモチーフの両者を欠く変異体(ΔEF/CC)ではVAC形成は亢進しなかった。以上の結果から、Rab45はRabドメインの活性化に加えて、EF-hand及びコイルドコイルモチーフの各機能ドメインの協調的な働きを介して、VACの形成を制御する可能性が示唆された。
|