研究課題/領域番号 |
08J10813
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物性Ⅰ
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 康宏 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 国際研究者交流 / スイス:イタリア:ロシア:アメリカ / 素粒子 / レプトン / ミューオン / キセノン / カロリメータ / 加速器 |
研究概要 |
本研究では、素粒子として知られるレプトンの1つ、正荷ミュー粒子からより質量の軽い陽電子とガンマ線の2つに崩壊する事象の検証を目的としている。レプトン数が前後で保存されないこのような事象は、ニュートリノでは見つかっているが、荷電を持つミュー粒子等のレプトンでは未だに見つかっていない。しかし、現在提唱されている様々な素粒子の新しい理論モデルが、この崩壊を発見可能な範囲にも予測しているため、これまでの実験より2桁多い10兆個のミュー粒子の中からこの崩壊が起きるかどうかを長期に亘って測定する。このためのガンマ線検出器として、1000L、3トン規模の液体キセノンを使った検出器を薪たに開発した。2009年では前年に比べて液体キセノン純度が純化により大幅に上がり、発光量の大幅な向上が確認できた。また、検出器からの信号波形取得のための回路を大幅に改良した。2009年後半にはパイオン崩壊を用いた液体キセノン検出器の較正測定を行い、2009年における検出器のエネルギー・位置・時間性能を評価し、2か月に亘るミュー粒子崩壊測定を行った。また、2008年に取得したデータを解析して、目的の事象(μ→eγ)の分岐比上限を2.8×10^<-11>(90%C.L.)と導出した。初期に取得した少量のデータを用いたためこれまでより良い結果は得られていないが、今後数年続けて測定する事で目的とする最終的な結果を得る予定となっている。
|