研究課題/領域番号 |
08J11495
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
涌井 貞一 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | CMOS / 誘電率 / 第一原理計算 / ハフニウム / シリコン |
研究概要 |
はじめに、博士課程1年次、2年次に確立した局所誘電率評価方法をさらに拡張し、3次元での局所誘電率分布の評価方法を開発した。これにより、薄膜中の欠陥近傍の局所誘電率をより詳細に調べることが可能になった。また、第一原理基底状態計算を並列計算により高速化するために必要な環境を整え、大きな系での計算を高速化することに成功した。 従来、MOSデバイスの絶縁膜として使われてきたシリコン酸化膜を置き換える高誘電率絶縁材料として有望なハフニウム酸化物の超薄膜モデルを構築し、誘電特性評価を行った。今年度は実際の薄膜中に多く存在する酸素欠損を酸化ハフニウム薄膜中に導入し、誘電特性を評価した。得られた結果を酸化シリコン薄膜の場合と比較し、イオン性の高い高誘電率材料特有の振る舞いを明らかにした。酸化シリコン薄膜においては、酸素欠損近傍で誘電率が大きく増加したのに対し、ハフニウム酸化膜においては酸素欠損によりハフニウムの配位数が一つ減少しても、誘電率の大きな増加は見られなかった。しかし、ハフニウム酸化膜においても配位数が二つ減少した場合は、欠損近傍で誘電率が大きく増加することが分かった。また、酸素欠損がバンドギャップ中に作る準位についても調べ、実験結果と比較を行った。酸化シリコン薄膜は共有結合性が高く、酸化ハフニウム薄膜はイオン結合性が強いという違いが、酸素欠損近傍の局所誘電率の違いとして反映されていることが明らかになった。、
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