研究課題/領域番号 |
08J40009
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
上原 真由子 (大川 真由子) 上智大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 非常勤研究員
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | オマーン / 移民 / ネットワーク / アイデンティティ / エスニシティ / ザンジバル / 人類学 / 帰還 |
研究概要 |
申請者はこれまで、アラビア半島北東部のオマーン・スルターン国に在住するアフリカ系オマーン人を対象に社会人類学的調査・研究を進めてきた。彼らはオマーン帝国の拡大に伴い、1830年代以降東アフリカ各地に移住し、脱植民地化の過程の中で1970年以降本国に帰還した人びとである。 年次前半期は、上智大学アジア文化研究所および東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の資料を中心に、帰還移民に関する先行研究の収集・整理をし、理論研究の拡充に努めた。また、昨年度の現地調査にて収集したインタビュー資料をもとに、アフリカ系オマーン人のアラブ性と言語に関する論文を執筆し、はじめて歴史学の学術雑誌『歴史学研究』に投稿し、掲載された。参加する国立民族学博物館の共同研究「人の移動に注目した場所・空間・景観の文化人類学的研究」において、アフリカ系オマーン人の社会空間に関する研究発表もおこなった。 年次後半期には、昨年度出版した単著『帰還移民の人類学』に対する批判的コメントを受け、アフリカ系オマーン人の事例を帰還移民の人類学的研究のなかに位置づけ、理論的に考察するために研究会を立ち上げた。来年度6月に開催される文化人類学会での分科会にも代表者として申請し、採択された。また昨年度の調査で収集したオマーンの歴史教科書の言説分析を進め、「湾岸諸国における国史編纂と国民統合」研究会にてオマーン人の帝国意識についての研究発表をした。
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