研究概要 |
超広帯域無線(Ultra Wideband : UWB)を用いる際,他システムへの干渉を防ぐためにUWBに干渉軽減技術を具備することが義務づけられている.干渉軽減技術にはいくつかの手法があり,アプリケーションにより用いる干渉軽減技術が異なる.Body Area Network (BAN)にUWBを用いる際は,消費電力等の制限により,Low Duty-Cycle (LDC)のような低データレート向けの干渉軽減技術を用いることが検討されている.BANにおいてUWBを用いる際,LDCのDuty-Cycleをどの程度に設定すれば既存システムへの干渉が軽減できるのか,また,そのときの消費電力はどの程度なのか,スループットはどの程度なのかを評価することにより,LDCの干渉軽減性能を示した.また,BANにおける干渉軽減技術の設計方法を示した. また,高速UWBにおける通信や生体内・生体外などのBANにおいて実際にLDCを用いた場合,どの程度の干渉軽減性能が得られるのか,また,LDCのduty-cycleを任意に可変させることによるアダプティブレートコントロール技術の提案を行った.さらに,このレートコントロール技術を用いて生体情報をQuality of Service (QoS)制御のような優先制御を行うことで同一BANにおける通信の制御を行った. 更に医療機器間の通信を想定し,高速UWBにおける通信品質の評価及び提案,それに関する干渉低減手法の提案・評価を行った.
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