研究課題/領域番号 |
08NP1101
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研究種目 |
創成的基礎研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深尾 良夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (10022708)
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研究分担者 |
笠原 稔 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
玉木 賢策 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50188421)
浜野 洋三 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (90011709)
末廣 潔 東京大学, 海洋研究所, 教授 (20133928)
山田 功夫 名古屋大学, 理学部, 助教授 (60022670)
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研究期間 (年度) |
1996 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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キーワード | 広帯域地震観測 / 観測システム / 海底長期観測 / GPS観測 / ポセイドン計画 / プレート運動 / マントル・コア / 西太平洋 |
研究概要 |
総括班では計画全体の進行を総括すると共に、2回のシンポジウム(H8.4/4〜4/6,H9.3/28)と1回のワークショップ(H9.2/2〜2/3)を主催し、2つの国際シンポジウム(H8.7/12〜7/18及びH9.2/25〜2/28)を主催した。また計画の概要を雑誌「地球」に特集号として紹介すると共に、H8年度の成果を成果報告書としてとりまとめた。 海洋島観測班(1班)では、インドネシア・ジャプラへ地表及びGPS観測点の建設を始めた。韓国ポハン観測点をデジョンへ移設する準備が進んでいる。ロシア・カメンスコエへの地震観測点にGPSを併設する一方、フィリピン・タガイタイ観測点では改修準備が終了した。インドネシア・パラパト、ミクロネシア・ポンペイ、パラオ・コロール、日本・石垣島観測点の保守点検を行った。地震観測システムのロガーの開発を終え、今後、順次観測点に配備する予定。GPSデータの解析により西太平洋のプレート運動の詳細があきらかにされつつある。 海洋底観測班(2班)では、海底坑内観測点の建設を目指し、測器の開発設計と観測候補点の選定(4箇所)及び事前調査を行った。地震計は陸上広帯域地震計と同等性能を確保することを目指すと共に、孔内設置型の高分解能体積歪計を米国カ-ネギ-研究所と共同開発中である。海底地震計によって海底ノイズの特性を明らかにする実験研究を進めた。鉛直方向の海底変動を検出することを目的として海底重力計の開発実験を進め陸上観測と同程度の精度が得られる見通しをつけた。また海底圧力計アレーの実験開発を進めている。 システム開発班(3班)では、超音波による海中データ伝送法を開発し実用化への目途をつけた。また電触方式による自己浮上装置の開発を進めている。海底電磁気観測所への建設を目指して、海底磁力計の開発を進め実用化への目途をつけた。海洋島電磁気観測点を設置する目的で、クリスマス島で予備調査を行い、ポンペイ島には予備調査の上で磁力計を設置した。またインドネシア・バンバンに超伝導重力計を設置する準備を進めると共に、オーストラリア・ストロームロ-天文台に超伝導重力計を設置し予備的運動を開始した。南極超伝導重力計の3カ年の記録を解析し、常時地球自由振動の証拠を見出した。 データ処理解析班(4班)では、今年度は「ポセイドン計画」の名のもとで今まで大学・国立研究機関がおのおの別個に収集してきた西太平洋の様々な場所にある観測点の国際的な標準フォーマットであるSEEDフォーマットに変換するソフトを開発し、既存のデータを公開するための準備を行った。また、ネットワークが展開されるにつれ新しく得られるデータについて、システム開発班と共通フォーマットの開発を行った。西太平洋地域に得られた既存のデータの解析を進め、西太平洋沈み込み帯の構造が明らかになりつつある。
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