研究課題/領域番号 |
09041002
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 勝芳 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (20002553)
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研究分担者 |
丸山 宏 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00229626)
岡 洋樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00223991)
吉田 忠 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (60004058)
平川 新 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90142900)
瀬川 昌久 東北アジア研究センター, 教授 (00187832)
佐々木 亨 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (80292308)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 東北アジア / 交易 / 交易拠点 / 歴史的変遷 / 文化変容 / 政治・経済関係 / 比較 / 交易拠点の歴史的変遷 / 交易内容の変化 / 交易による文化変容 / 交易と政治 |
研究概要 |
中国・モンゴル・朝鮮・ロシア・日本という東北アジア各地域の主要な港市・都市を対象として、人・物・情報・資金などの移動を媒介する交易関係を総合的に研究することによって、これら各交易拠点を比較検討するという本研究の目的は、以下の点で十分な成果を挙げたということができる。交易関係は、経済関係だけではなく、政治・文化・社会・宗教・意識等々多面的な問題を含み、その全体的把握の上に比較を行うことによって、たとえば歴史的背景を異にしながら各都市・港市いずれもその中での交易拠点は政治拠点・軍事拠点に近接しつつ、独自の展開を見せていること等を解明できた。具体的にあげると、(1)アルタイ軍台・フフホトなどの軍事・交通の要衝での漢人商人(旅蒙商)の交易活動(2)大連・長春について、交易拠点に集中した資料の存在形態と少数民族オロチョンの毛皮交易活動との関係(3)現在においてもロシア国内に多数居住する朝鮮人である「高麗人(コリョサラム)」の存在(4)日本中世の代表的湊である十三湊の盛衰を通して見える地域支配と交易拠点の関係(5)朝鮮人が日本との交易拠点で形成した日本人観の問題(6)大陸と台湾との交易関係が、宗教的様相をもって立ち現れている側面があること(7)清朝支配以前の台湾は西欧の進出過程で特に交易拠点としての役割を強化したこと(8)大交易拠点である香港の地場交易拠点の植民地化以前から現在に至る展開(9)広州の歴史的・宗教的展開と香港との関係、等々が各参加者によって解明された。これらによって交易拠点の比較研究の実を挙げた。また多分野からなる地戦研究の方法開拓にも寄与するところがあった。さらに、テーマの性格から今後も継続的に検討して行くべき課題も多く、そのような問題点の存在を明らかにしたことの意味も大きい。
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