研究課題/領域番号 |
09041005
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
川西 宏幸 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (70132800)
|
研究分担者 |
中井 義明 同志社大学, 文学部, 助教授 (70278456)
周藤 芳幸 名古屋大学, 文学部, 助教授 (70252202)
屋形 禎亮 信州大学, 人文学部, 教授 (80015388)
堀 賀喜 山口大学, 工学部, 講師 (20294655)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1998年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1997年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | エジプト古代都市 / アコリス / プトレマイオス朝 / アンフォラスタンブ / テラコッタ / 石材加工 / 末期王朝 / ランプ / エジプト / アンフォラスタンプ / ギリシア / ヘレニズム時代 / アンフォラ / テラコッタ神像 / ロードス島 / 地中海交易 |
研究概要 |
アコリス遺跡で実施した三箇年の考古学的調査によって、(1)末期王朝からプトレマイオス朝、(2)コプト時代から都市廃絶以降という二つの空白が埋まり、末期王朝時代から中世に至る長期に及ぶ都市の変遷を辿ることができるようになった。すなわち、 (1)末期王朝時代の都市壁の北辺が確認され、同朝下における都市の範囲が明らかになった。 (2)プトレマイオス朝のもとで営まれた石灰岩の石材加工施設が出土し、巨柱などの未成品が遺存していた。エジプトでの初例であり、巨石の運搬方法や加工工程の復原に、有力な資料を提供した。 (3)大量のワイン壷など、エ一ゲ海方面の製品が出土し、プトレマイオス朝下の交易の実態が明らかになった。 (4)プトレマイオス朝に入ると、都市は再び殷賑をとりもどしたことが、こうして知られるが、同朝の支配は伝統的な都市社会を変革するとこまでは至らなかったことが、建物方面の踏襲から察せられる。 (5)コプト時代に都市域は外壁を越えて拡大し、北方に隣接する現在のテヘネ村方面にのびていたらしい。 (6)紀元700年頃のアコリスの廃絶以降、ファティマ朝下の紀元10-11世紀に、人間活動が活発になったことが、北端出土の大量のイスラム陶器から察せられる。これがテヘネ村の原型になったようである。 末期王朝から中世に至る都市の変遷を復原し、こうしてアコリス・モデルを設定しえたことがまず大きな成果であり、ついで、プトレマイオス朝下における石材加工や交易の実態を解明する手がかりが得られたことが、成果としてあげられる。
|