研究課題/領域番号 |
09041010
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関本 照夫 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20110083)
|
研究分担者 |
林 行夫 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (60208634)
水野 広祐 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (30283659)
小笠原 小枝 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80257071)
池本 幸生 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (20222911)
高橋 昭雄 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (90282706)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
19,100千円 (直接経費: 19,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1997年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
|
キーワード | 地場産業 / 染織 / 東南アジア / インドネシア / タイ / ラオス / ビルマ / ベトナム / 工芸 |
研究概要 |
東南アジアの地場工芸産業の中で染織業に焦点を絞り、インドネシア、タイ、ラオス、ベトナム、ビルマの各地で調査を行った。インドネシアでは、ジャワ・スマトラのバティック業、西ジャワの農村織物業、バリの紋織・緯絣、スンバ島の緯絣、タイ・ラオスでは、北タイ・ラオスの紋織、東北タイの絹生産、ビルマでは、上ビルマの農村織物業、ベトナムでは、北部山地タイ系民族の自給的伝統織物生産を取り上げ、工芸・経済・社会の諸側面から事例研究を行った。 1.染織の工程と意匠の面では、ジャワのバティックとタイ・ラオスの紋織に関して特に詳細に調査を行い、小地域ごとの仔細な特徴、地域間の差異を明らかにした。また意匠の研究により、インド更紗、ジャワ更紗、日本の古渡更紗の関連が従来の理解以上に詳細に明らかになった。 2.それぞれの地域ごとに時間の幅は違うが、今日に至る染織産業の歴史的発展・盛衰を明らかにすることができた。ジャワ・バティックについては過去1世紀半にわたって、他の地域についてはおもに第二次大戦後数十年間の変化をたどることができた。その結果、地場の染織業というものがたんなる滅び行く伝統ではなく、困難を抱えつつも強い持続力を持っていることがわかった。 3.この間の東南アジアの経済発展の中で、小地域ごとの比較的閉じた消費の構造が大きく変化し、より大きな流通圏・市場が国境をも越えて発展している現状、また大都市中流層の中に伝統工芸的染織品・衣料への新しい需要が発生している状況が明らかになった。 4.こうした状況の下では、生産者と消費者をつなぐ情報の媒介が重要であり、誰がその担い手たりうるかの検討が重要であるとわかった。
|