研究課題/領域番号 |
09041046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
太田原 高昭 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70002061)
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研究分担者 |
志賀 永一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (50235511)
坂下 明彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (70170595)
黒河 功 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (90125310)
岩崎 徹 札幌大学, 経済学部, 教授 (90104900)
陳 希校煌 台湾大学, 農業経済系, 教授
禹 暎均 韓国尚志大学, 生命資源科学部, 助教授
陳 希煌 台湾大学, 農業経済系, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | WTO / 東アジア農業 / 農村協同組合 / 中国農学 / 韓国農学 / 台湾農学 / 農学政策 / 家族経営 / 韓国農業 / 高齢化 / 中山間地域 / 平場地域 / Uターン / 農業協同組合 / 台湾農業 / 輸出競争力 / 農業の集約化 / 農会 / 産銷班 / 中国農村改革 / 農村社会化サービス体系 / 双層経営体制 / 農業技術普及 / 産地形成 / 専門技術協会 / 国営農場 |
研究概要 |
本研究は、東アジア地域を対象として、WTO体制下の農業構造の転換とそのもとでの農村協同組合組織の再編動向を、対象地域の研究者と連携しながら究明することを課題としている。3年度にわたり、中国3回、台湾3回、韓国2回の農村調査を実施し、WTO体制下で揺れる農家経営の実態と農協(農会、専門協会)に関する知見を深めてきた。 農業政策においては、各国の農業が国民経済・地域経済における位置づけによってWTO対策の濃淡がみられ、韓国では兼業化が進展していないこともありIMF支援以前においては日本以上に手厚い対策がみられ、このことがRPCの設置などを通じて従来の米流通を変化させているという特徴があった。台湾においては、従来熱帯産品輸出国であったこともあり、明確な対策は打ち出せないでいる。中国においても具体策は乏しい。 家族経営の動向では、日本と同様、高齢化の進展が韓国・台湾でも見られ、後継者対策の重要性が認められるが、日本に比して相続慣行の相違もあり「1代農業」が伝統であるため高齢者においても経営集約化(例えば野菜導入)の努力が認められ、当面の危機感は少なかった。水稲作に関しては、韓国・台湾ともに作業委託の体制が整えられており(特に台湾では作業別の分業体制)、その中から比較的規模の大きい自小作型の経営が誕生してきている。こうした、経営転換において農協(農会)の果たす役割がクローズアップされてきている。 農協そのものは、日本と同様に金融事業への傾斜を濃厚にしているが、貯貸率は高く収益性は高い。その分、不況下でのリスクも大きく、台湾では金融機関としての純化の方向で組織再編の論議が進んでいる。韓国においては、連合会が巨大であり、畜産協同組合との統合が進められようとしている。ベースとしての構造は近似的であるが、系統組織のあり方が異なっている。
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