研究課題/領域番号 |
09041053
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神野 直彦 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20145767)
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研究分担者 |
仁連 孝昭 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (60127686)
田近 栄治 一橋大学, 経済学部, 教授 (10179723)
石 弘光 一橋大学, 経済学部, 教授 (60017530)
和泉 潤 朝日大学, 経営学部, 教授 (90110725)
林 家彬 中国国務院発展研究センター, 発展予測研究部, 室長
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 中国 / 地方財政 / 分税制 / 財政調整 / 都市財政 / 財政関係 / 災害財政 / 国有企業 / 少数民族 / 政府間財政関係 / 農村財政 / 経済発展 / 都市インフラ |
研究概要 |
今年度は中国の東北部に対象を絞って、中国の政府間財政関係を調査した。 黒龍江省、吉林省、遼寧省の東北三省を調査対象としたけれども、遼寧省については省レベルの政府からはヒヤリングをおこなわず、大連市に調査対象を絞った。大連市の調査では政府間財政関係だけでなく、和泉の実施している国連地域開発センターの調査を踏まえ、都市開発政策をも調査した。政府間財政関係については、市と省との関係だけでなく、市と区および県という下方の政府間関係についての調査を重視した。都市開発政策では中国三大美都市といわれる大連市の都市基盤整備だけでなく、経済開発区の指定された都市としての大連市における開発区の実態調査をも実施した。 吉林省の調査では吉林省政府、長春市、それに国有企業との財政関係を調査した。特に分税制を導入した後と請負制度が実施されていた時期との変化に調査の重点を絞ることにした。吉林省は重化学工業が発展し、国有企業のウェイトが高いことを特色としている。そのため請負制度から分税制へ移行することは政府間財政関係に大きな変化が生じる。そうした変化を国有企業の財務会計をも調査することによって明らかにすることができた。しかも、国有企業に対する長春市政府の租税面での優遇政策という興味深い事実を見出すことができた。 黒龍江省は林の国務院発展研究センターとの関係で、黒龍江省の発展研究センターとの共同研究を実施した。黒龍江省では省と中央政府との政府間財政関係に重点を絞った。中央政府の財政移転には不満があるものの、分税制の導入によって財政力の貧しい黒龍江省でも支出を増加することができたために、分税制度の導入を評価していた。東北三省は中国開放政策で取り残されたという意識が強く、興味深いファクト・ファインディングができた。
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