研究課題/領域番号 |
09041061
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村岡 輝三 名古屋大学, 経済学部, 教授 (60089977)
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研究分担者 |
小井川 広志 名古屋学院大学, 経済学部, 助教授 (50247615)
板垣 博 埼玉大学, 経済学部, 教授 (20125884)
公文 溥 法政大学, 社会学部, 教授 (50061239)
安保 哲夫 帝京大学, 経済学部, 教授 (90013028)
山田 基成 名古屋大学, 経済学部, 助教授 (10158222)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1998年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 東アジアの経済発展 / 国際競争力 / 日本的経営 / 通貨・経済危機 / NIES系企業 / オセアニアと東アジア・日本 / 技術革新・移転 / 地域協力 / 東アジアの直接投資 / 日本的経営と生産システム / アジアの通貨危機 / 国際競争と技術の創造開発 / アジアNIES・ASEAN / 東アジアの地域協力 / 中国経済の改革・開放 / 華人経済圏と円圏 |
研究概要 |
1997年7月に始まる「アジア通貨・経済危機」は、それまで比較的円滑に進展してきた環太平洋地域の地域協力にどのような影響を与えたのか。本国際学術研究は、この問題を、企業経営、国際競争力の観点から現地調査により具体的に分析を行った。とりわけ、初のオセアニア現地調査研究は学ぶところが大きく、以下で要約する(1)の視点が明確となった (1) オセアニア調査を敢行したことにより、アジア通貨危機を、競合と共存という「南半球」の視点から促えることに成功した。また、現地調査によりオーストラリア経済が一国経済としての内実を欠いている点が明確に検証された。アジア地域との補完関係を形成していくことが、今後のアジア太平洋地域の安定に重要であり、通貨危機離脱の一つのカギもここにある、という我々の着想が確認された。 (2) 東アジア諸国・地域の国際競争力の実態が、今回の「通貨・経済危機」を通じて、一定程度明白になった。かかる現地調査により、東アジア諸国・地域の全体構図が次に3グループに分けて捉えられた。すなわち(a)「危機」の先発グループであるが、いまや回復に向かう回復組(韓国、マレーシア、フィリピン、タイの4カ国)(b)「危機」がなお継続くいわば低迷組(インドネシア、シンガポール、それに日本)(c)「危機」がこれから訪れる様相を呈するいわば後発組(台湾、香港、中国のいわゆるスリーチャイナ) (3) 現地進出の日系企業が「アジア危機」の中でいかに対応し、厳しい課題に取り組んいるか、その実態が工場調査と聞き取り調査をつじて把握できた。自動車と電機が主な調査対象であるが、商社、金融、観光、一次産業、また下請け企業、現地政府機関、民間シンクタンク、さらに現地系企業、NIES(台湾)進出企業等をも訪問の対象に入れた。多角的比較調査と複合的視角による接近に努めた。さしずめ会社記録として纏め、研究の成果の糧とする。
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