研究課題/領域番号 |
09041072
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
毛里 和子 横浜市立大学, 国際文化学部, 教授 (40200323)
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研究分担者 |
須藤 季夫 佐賀大学, 法学部, 助教授 (10243990)
谷垣 真理子 東海大学, 文学部, 助教授 (50227211)
古田 和子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (20173536)
黒柳 米司 大東文化大学, 法学部, 教授 (00186553)
平野 健一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012463)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 中国 / 華人 / ヒト・モノ・情報の移動 / 国境地帯 / ASEAN / ミャンマー / タイ / ベトナム |
研究概要 |
中国の「改革・開放」政策は、これまで国境で隔てられたこの地域に大小さまざまな交易・交流(圏)を生みだし、東南アジア諸国との国境地帯にヒト・モノ・情報の移動の流れを拡大させつつある。この潮流を包括的に把握し、国際社会学的見地から新たな視座を提示することを目的として五グループに分かれて東南アジア=中国国境地帯を調査した。 第1グループは中国=ベトナム国境の河口=ラオカイ地点を担当した。この調査から、国境地帯は境界線を挟んで線対称に拡がる幅のあるゾーンであり、重層的な構造を持つ地域であるという視座を提示した。ベトナム側から対中国境地点のランソンの調査を担当した第2グループは中越間の辺境貿易調査と時代比較をし、中国との経済的競争がベトナムの経済水準を向上させ、国境間のみならずベトナムの中央と地方の時間的距離も縮めることになったことなどの影響を見いだした。第3グループは雲南における投資情況や両国間のインフラ整備に焦点を絞り、アジア開発銀行からタイ、雲南省という各レベルで計画を調査し、政府レベルでの関係強化の動きの一端を明らかにした。一方第4グループは中国沿岸地帯の拠点である廈門、汕頭を担当して、東南アジア諸国との関係を調査した。その結果、この地域においては香港が各地域とアジアとの結節点の働きをしていることや、文化的紐帯によって東南アジア諸国とつながろうとしていることをとらえ、内陸部との比較材料を提供した。第5グループは中国=ミャンマー国境を担当し、徳宏地区の国境を調査した。そこからはミャンマーが対外的に積極策に転じたことや、中国製品の競争力の問題から辺境貿易が失速していることが見て取れた。
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