研究課題/領域番号 |
09041100
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
丹羽 治樹 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20135297)
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研究分担者 |
近江谷 克裕 静岡大学, 教育学部, 助教授 (20223951)
牧 昌次郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20266349)
平野 誉 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20238380)
大場 信義 横須賀市自然博物館, 学芸員 (60100153)
井上 敏 チッソ(株), 横浜研究所, 主任研究員
中村 英士 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (90217878)
MEYERーROCHOW ブイ ビー オウル大学, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1997年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | ニュージーランド / 発光生物 / ラチア / ルシフェリン / ルシフェラーゼ / m-RNA / c-DNAライブラリー / クローニング / Lafia / C-DNA / Arachnocampa / Latia / c-DNA / Octochaetus |
研究概要 |
(1)アラキノカンパの発光生理・発光行動の解析した結果、発光持続時間が1時間以上にわたることを明らかにした。洞窟内と外のアラキノカンパ集団の相違を対比した結果、外部形態では相違がないが、発光行動の点滅頻度が相違し手居ることが判明した。 (2)ホタル発光行動の解析:マレーシアの集団同時明滅するPteroptyx tenerの発光行動を観察し、発光パターンの同調機構について新知見を得た。 (3)ラチア生物発光の分子基盤を検討した結果、ラチアルシフェラーゼの精製に世界で初めて成功した。精製したラチアルシフェラーゼは分子量31,000の糖タンパク単量体の6量体(分子量約180,000)である事が判明した。また糖鎖の分子量は約2,000であることが明らかとなた。精製したラチアルシフェラーゼは合成した発光基質ラチアルシフェリンにより発光することが確認された。この反応による発光スペクトルは生物発光と完全に一致した。このことよりラチアの発光系における最小要素は酸素、ラチアルシフェリン、ラチアルシフェラーゼであることが示され、光のエミッターはラチアルシフェラーゼに内在していることが示唆された。一方、精製したラチアルシフェラーゼ(は加熱することにより単量体へとか解重合すること、単量体には発光活性がないことが明らかとなった。一方、糖鎖切断後のラチアルシフェラーゼにも発光活性がみられなかったことから、糖鎖の存在がラチアルシフェラーゼの発光活性の発現に深く関与していることが示された。 (4)ルシフェリン類縁体を化学合成し、発光活性を精査し、ラチアルシフェラーゼの基質特異性を検討したたところ、ラチアルシフェラーゼはラチアルシフェリンのシクロヘキセン環部を厳密による構造認識していることが判明した。また発光にはフォルミル基は必須の官能基ではなく、エノールエステル構造を有することが重要であること、ルシフェラーゼにはエステラーゼ活性があること、エステル部が加水分解し酵素内でエノラートアニオンが生成することが発光反応に必須であることなど、発光反応機構を解明する上で重要な新知見を得ることが出来た。
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