研究課題/領域番号 |
09041131
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
田中 直人 摂南大学, 工学部・建築学科, 教授 (60248169)
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研究分担者 |
大野 治代 大手前女子短期大学, 生活文化学科, 教授 (40029187)
一棟 宏子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (70090719)
岩田 三千子 摂南大学, 工学部, 助教授 (70288968)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1997年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 高齢者 / 障害者 / サイン / デンマーク / アメリカ合衆国 / バリアフリー / ユニバーサルデザイン / 福祉 / バリアーフリー |
研究概要 |
高齢者および障害者を考慮した歩行者用のサインの実態について、デンマークおよびスウェーデン、アメリカ合衆国において、駅や空港等の関連施設および広場や道路等の状況を観察調査するとともに、大学や研究機関の関係者にヒヤリング調査を実施し、以下の知見を得た。 1. すべての人にわかりやすいという基本に忠実にサインの記号表現や大きさや親しみやすさのデザインに工夫をした事例が多かった。とりわけ、国際空港での配慮が参考になった。アメリカの場合は北欧に比べて一般的に文字を大きく、逆対比で表現したり、サインの近くのインターホンなどソフトの整備事例が多い。 2. 視覚障害者誘導用ブロックは一部の交差点や駅構内などの限定した利用であった。アメリカでは交差点のカーブカット部分に溝のラインを、デンマークの施設事例では聴覚や嗅覚機能を活用した試みがあり、すべて誘導用ブロックに依存しようとするわが国の状況と対照的であった。 3. わが国の一般的なサインは平面的な表示が主体であるが、サインそのものが人にやさしい環境要素として機能するデザインの可能性が見出された。 今回の研究成果については1998年4月に大阪で約400名の参加の下にシンポジュウムを開催したが「サイン環境のユニバーサルデザイン」(学芸出版)として出版する。また、ヒアリング調査した一人のR.ナル氏の著書「ユニバーサルデザイン」の翻訳に着手し、これを機会に東京と大阪で共同の研究チームを発足させた。今後、北欧やアメリカの福祉先進国における成果を検証しながら、すべての人にとってやさしい環境を、ユニバーサルデザインの視点から、対象地をアジアやオセアニアをはじめ世界各地の地域に広げつつ調査研究を発展させたいと考えている。
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