研究分担者 |
黒沢 高秀 福島大学, 教育学部, 助教授 (80292449)
松井 淳 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30281976)
能城 修一 農林水産省森林総合研究所, 木材利用部, 室長
高橋 晃 姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 教授 (30244693)
御影 雅幸 金沢大学, 薬学部, 教授 (50115193)
高田 克彦 九州大学, 農学部, 助手 (50264099)
大場 秀章 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (20004450)
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研究概要 |
東アジア地域とオセアニアは赤道を挟んで南北料半球の対象な位置にあり,特に日本からヒマラヤにかけての地域とニュージーランドおよびオーストラリアのタスマニア島はいずれも比較的湿潤な温帯に位置している.しかし被子植物の出現以来,南北両半球に生育してきた植物は互いの遺伝子交流はほとんどなく,それぞれ独自に植物の進化してきたと考えられている.このように,被子植物の出現以来,湿潤温帯という同じ様な環境でそれぞれ独自に進化してきた植物の形態形質の平行進化を生活に密接に関連した形質,特に木部構造を取り上げ,解析することを試みた. 1997年度はネパールおよびニュージーランドで,1998年度は中国東南部およびオーストラリアでそれぞれ現地調査を行い,ネパールでは木材標本400点,DNA試料250点,さく葉標本8000点,ニュージーランドでは木材標本180点,DNA試料120点,さく葉標本580点,中国では木材試料210点,DNA試料390点,さく葉標本1580点,オーストラリアでは木材試料240点,DNA試料600点,さく葉標本を1200点,それぞれ収集した.これらは現在さく葉標本を同定して種を確定すると共に木材プレパラートを作成し,またDNA抽出と目的領域の増幅を行い,塩基配列の解読を行っている.現在までの予備的な結果から,南半球での特定の植物群の形態形質の極端な適応放散が確認されている.
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