研究課題/領域番号 |
09041156
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
縄田 栄治 (縄田 英治) 京都大学, 農学研究科, 助教授 (30144348)
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研究分担者 |
福井 捷朗 (福井 隼雄) 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (10027584)
桜井 由躬雄 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (80115849)
桜谷 哲夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (00260612)
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (80183804)
間藤 徹 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50157393)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1998年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1997年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 紅河デルタ / 土地利用 / 農業資源 / 収量モデル / 水循環 / 養分循環 / 資源利用効率 / 合作社 |
研究概要 |
ベトナム農業技術院(VASI)試験圃場において、イネの達成可能収量予測モデル構築のため、紅河デルタの代表的な3品種を用いて冠水害に関する実験を3ヵ年にわたって実施し、冠水害をモデル化した。また、移植による生育遅延を評価するための圃場試験を行い、気温の影響を数量化しモデル化した。以上2つのモジュールを、イネ収量推定モデルに組込んだ。このモデルの適正度を検証するため、3つの合作社において、農家圃場の生育状況及び収量調査を、モデルが適用可能であることが示された。 ドイモイ以降の土地利用の変化、農業技術の変化、資源投入量、農業生産物の移動等を調査するために、ナムディン輪中内の全218合作社を対象とした質問票調査を実施した。収集したデータは全19大項目1000小項目に及び、膨大であるため、全ての分析が完了したわけではないが、輪中内の合作社が極めて多様な土地利用を行っていることが明らかとなった。またコックタイン合作社の作付体系の調査結果の分析を行い、当地の栽培システムが他に例を見ない程集約化されていることが明らかとなった。 水資源・土壌資源の利用効率を評価するため、ナムディン輪中の水循環、養分循環の調査を行った。その結果、河川水・排水とも、窒素・リンが雨季に多くなる傾向を示した。窒素の量は予想より低く推移した。また、コクタイン合作社において、リンは河川水・排水に濃度差があり、土壌分析の結果野菜畑からの流出であることが明らかとなった。 以上の結果を総合すると、紅河デルタの農業は集約的かつ多様であり、農業資源が極めて効率的に利用されていることが示された。また、栄養塩類の環境への流出も抑えられており、この点で健全であることが明らかとなった。
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