研究課題/領域番号 |
09041169
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 国立科学博物館 |
研究代表者 |
柏谷 博之 国立科学博物館, 植物研究部, 室長 (10000142)
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研究分担者 |
古木 達郎 千葉県立中央博物館, 学芸研究員 (40250146)
加藤 雅啓 東京大学, 理学系研究科, 教授 (20093221)
樋口 正信 国立科学博物館, 植物研究部, 主任研究官 (10189772)
スミス C ハワイ大学, 植物学部, 教授
山口 富美夫 広島大学, 理学部, 助手 (60244290)
スミス C. ハワイ大学, 植物学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
23,700千円 (直接経費: 23,700千円)
1999年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1998年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1997年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | ハワイ諸島 / 大洋島 / 穏花植物 / 地衣類 / 蘇類 / 苔類 / シダ類 / 分類 / 隠花植物 / 隠花植物相 / 種分化 / 蘚類 / 海草類 / ハワイ / 蘚苔類 |
研究概要 |
ハワイ諸島のカウアイ島、モロカイ島、オアフ島、マウイ島、ハワイ島で地衣類、蘇類、苔類、シダ類を中心とした穏花植物調査を実施した。収集した標本は約5000点で、乾燥標本として国立科学博物館に保管した。現在これらの標本をもとに分類学的研究を継続中である。 地衣類:カラタチゴケ属とマツゲゴケ属を中心に分類学的研究を行った。カラタチゴケ属に関しては25種が確認され、そのうちRamalina furcata他6新種が確認された。25種のうちアジアとの共通種は1種(0.04%)のみであるが、南アメリカとの共通種が全体の40%を占める。マツゲゴケ属では4種が確認され、その中のRimelia clavuliferaな同諸島新産である。 蘇苔類:蘇苔類の種多様性が最も高い地域は標高1000m以上のMeterosiderosを優占種とする湿性の森林であり、Mniobryoidesをはじめとする固有属もここに生育する。また、標高900m以下の低地には乾燥を好む種が多い。苔類ではスジゴケ科を中心に分類学的検討を加え、2属10種を認めた。本諸島の特徴としては熱帯林には広く分布するクサリゴケ科が非常に少ない上、ヤクシマスギバゴケ科が全く生育しないことである。PorellaとPellia属に2新種が発見され、ケゼニゴケには形態的にも遺伝的にも2型が認められ、互いに明瞭な住み分け現象が起きている。 シダ類:Deparia cataracticolaが近縁種であることが確認された。また、Deparia節はハワイ諸島特産であることがわかった。 ハワイ諸島の維管束植物やシダ類の固有率は70%を越えるが、地衣類、蘇苔類の固有率は一般に低く、分類群によって著しい差が認められる。
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