研究課題/領域番号 |
09041179
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40115556)
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研究分担者 |
鈴木 元 名古屋大学, 医学部, 講師 (80236017)
岩井 くに 自治医科大学, 医学部, 助手 (50271226)
木村 政継 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60195378)
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10173816)
石井 明 自治医科大学, 医学部, 教授 (40012752)
山本 敏充 名古屋大学, 医学部, 助手 (50260592)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | マラリア / 疫学調査 / 東南アジア / 中国 / 新型四日熱マラリア原虫 / リボゾームRNA遺伝子 / 四日熱マラリア原虫 / G6PD欠損症 / タイ / インドネシア / ミャンマー / ベトナム / ヒトマラリア / 遺伝子診断 / ラオス |
研究概要 |
1) 平成9年度から10年度にかけて、タイ、インドネシア、ミャンマー、ラオス、ベトナムおよび中国において、アクリジンオレンジ染色法を用いたマラリアの疫学調査を実施した。2年間で検査した総数は平成11年2月までに約13000名に達し、検出されたマラリア患者総数は1928名にのぼった。 2) 得られたマラリア標本の一部を遺伝子診断法と比較し、特に、ribosomal RNA(SSUrRNA)遺伝子を指標として新型マラリア原虫の検索を行った結果、新型四日熱マラリア原虫を検出することができた。 3) この原虫のSSUrRNA遺伝子のA geneは、ターゲット部の中央部に19-bpの脱落があり、前半部は三日熱マラリア原虫やサルマラリアのP.knowlesiに一致し、後半部は四日熱マラリア原虫の配列を有していた。東南アジアおよび中国における疫学調査から、この新型株は中国から東南アジア各地に広く分布していることが判明したが、アフリカからは一例も検出されておらず、アジアにのみ分布する四日熱マラリア原虫株と考えられた。残念ながら、この新型株の単独感染者はいまだに見いだされておらず、本新型株の分子遺伝学的検討や臨床的な特徴などに関する調査は、今後も更に継続して検討して行きたい。 4) G6PD欠損症の迅速診断法が廣野ら(1998)により開発され、G6PD欠損症の調査が現場で簡単に出来るようになった。マラリア疫学調査と平行してG6PD欠損症に関する調査を行った所、マラリアとG6PD欠損症の迅速診断法を併用することにより、三日熱マラリア患者や熱帯熱マラリア患者で生殖母体保有者に迅速にかつ安全にプリマキンを投与することが可能となった。
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