研究分担者 |
小崎 泰宣 くらしき作陽大学, 食文化学部, 助教授 (20178255)
樋口 昭則 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40250534)
菊地 晃二 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10271743)
BINTORO M.H. ボゴール農科大学, 農学部, 教授
IWANTONO Sut インドネシア協同組合及中小企業省, 大臣特別補佐官
斉藤 邦行 岡山大学, 農学部, 助教授 (60153798)
横溝 功 岡山大学, 農学部, 助教授 (00174863)
岸本 憲明 くらしき作陽大学, 食文化学部, 助教授 (80132421)
田野 達男 くらしき作陽大学, 食文化学部, 教授 (60032976)
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研究概要 |
ジャワ島農村における農業の基本課題は,近代的農業技術の普及による生産力の発展を実現したにも拘わらず,土地利用における地力維持機構が破綻し,とくに畑地利用において著しく,生産力の停滞傾向が生じてきていることである.本研究はこの解決をはかる村是と協同組合のあり方を,典型的マジャングテンガ村において,スポット的実証試験をベースに明らかにした.主要には以下のようである. 1.現地は,低地を水田,傾斜地を畑地,領界域をプカランガン(屋敷地)として利用している.最も広大な畑地はサトウキビを主要な適作物とするが,化学肥料施用に起因する土壌劣化,生産力低下が顕在化し,pH値が4.0を切る圃場が生じている. 2.この解決のために,現地の協力の下に,精糖工場残滓,稲ワラ,都市生ゴミをベースに,米ヌカ,化学肥料を窒素源として良質完熟コンポストを作成,スポット的試験区で施用試験を行い,化学肥料施用の対照区と比べて,1年目2.2倍,2年目2.4倍の高収量をあげ,pH値も6.5〜7.0と著しく改良された. 3.現地は常夏乾湿帯でコンポスト適地であり,温帯に比べて早急な効果が生じている.また,慣行的に家畜残滓をベースに粗放コンポスト利用経験を有し,実証試験に対する抵抗感がなかった. 4.3年目は旧来の試験に加えて,自給的材料をベースに,現地農民が作成可能な低コストのコンポスト作成,施用試験を行った.本年の7月にこの結果が実証される.成功すれば,現地における良質完熟コンポスト施用の普及,事業化への展望が一層明らかになると期待される. 5.協同組合が都市生ゴミのコンポスト化を担当,推進することで,トータルとしての地力リサイクルが可能となることを示した.
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