研究課題/領域番号 |
09044051
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
滝川 昇 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00125600)
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研究分担者 |
KUYUCAK Serd オーストラリア国立大学, 物理教室, Fellow
BRINK David オックスフィード大学, 理論物理教室, 名誉教授
BALANTEKIN A ウイスコンシン大学, 物理教室, 教授
萩野 浩一 東北大学, 大学院・理学研究科, 学振特別研究員
小野 章 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20281959)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1998年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 重イオン核融合反応 / 量子トンネル効果 / アルファ崩壊 / 制動輻射 / チャネル結合 / グローリー散乱 / 核分裂 / 天体核反応 / 核構造 / 振動運動 / 非調和性 |
研究概要 |
1.クーロン障壁以下での^<16>O+^<144>Sm核融合反応に対する^<144>Smの四重極および八重極振動の2フォノン励起の効果を調べ、振動運動の非調和性が核融合障壁分布に著しい影響を与えることを示した。また、その効果を通して、^<144>Smの第一励起2^+及び第一励起3^-表態がともに負のを持つことを演繹した。又、同様な解析を、^<16>O+^<148>Sm核融合反応に対四重極能率しても行った。2.散乱核の励起状態の有限幅がクーロン障壁近傍及び以下での重イオン核融合反応断面積に及ぼす影響を調べ、幅の性質がspreading widthであるかescape widthであるかに拘わらず、励起状態の有限幅は、幅が零である場合に比べ、必ず、チャネル結合効果による核融合反応断面積の増幅効果を弱める事を示した。3.^<16>O+^<154>Sm,^<186>W,^<238>Uのクーロン障壁近傍及び以下での核融合反応の解析を行い、標的核の16重極変形、振動励起及び核子移行反応が重要な役割を演じる事を示した。4.アルファ崩壊に伴う制動輻射の研究を行い、(1)古典的領域、トンネル領域、混合領域及び核力によるポテンシャルの壁からの全ての寄与が重要である事(2)最終的な制動輻射のスペクトルは、それらの干渉によって古典的予想値より遥かに小さくなる事(3)制動輻射のスペクトルの研究を通してアルファ粒子と娘核の間のポテンシャルの不定さを除ける可能性がある事等を示した。5.重イオン散乱における新しい焦点現象として、虹散乱の影の効果としてのグローリー現象が超前方角度で起こり得る事を示した。6.この他、核物質の非圧縮率のアイソスピン依存性の研究、超低エネルギー核融合反応に対する束縛電子による遮蔽効果、交差2準位間の非断熱遷移、金属クラスターの電子状態、及び中高エネルギー重イオン散乱におけるフラグメント生成過程の研究を行った。
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