研究課題/領域番号 |
09044055
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小松 啓 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00108565)
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研究分担者 |
VEKILOV P アラバマ大学, マイクログラビティーセンター, 助手
ROSENBERGER エフ アラバマ大学, マイクログラビティーセンター, 教授
佐ざき 元 (佐崎 元) 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60261509)
中田 俊隆 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20237308)
宮下 哲 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00219776)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 結晶成長 / 蛋白質 / 卵白リゾチーム / 二光束干渉法 / 溶解度 / 微小重力 / 磁場効果 / 不純物効果 |
研究概要 |
平成9年度に得た成果を以下にまとめる。 1.日本側は、結晶の周囲の「濃度場」を高圧力下で観察するため、超長焦点距離を持ち、参照ミラー可動型のマイケルソン型干渉計をニコン(株)と共同で開発した。そして、本装置を用いて、高圧力(500,1000気圧)下で、卵白リゾチームの、温度を変数とした系統的な溶解度曲線を、初めて決定した。 2.日本側は、10Tの強磁場中で卵白リゾチームの結晶化実験を行い、磁場がリゾチーム結晶の(1)成長速度を増加させること、(2)溶解度を減少させること、を見いだした。また、磁場中でタンパク質溶液の磁気複屈折を測定するための装置を開発した。 3.米国側が開発した精製手法を用いて、日本側は卵白リゾチームの超高純度試料(99.9%)を得た。この試料を用いて原子間力顕微鏡で結晶の成長界面の直接観察を行い、結晶表面に吸着している不純物が結晶成長に及ぼす影響を明らかにした。 4.蛍光を用いて、結晶中の不純物の分布および量を測定するための新規な手法を開発した。また、本手法を用いて卵白リゾチーム結晶へ不純物が取り込まれるメカニズムについて、新たなモデルを提案した。 5.米国側は、コンピュータシミュレーションにより、成長している卵白リゾチーム結晶周囲の濃度場を解析した。日本側は、結晶周囲の濃度場を、マイケルソン型二光束干渉計を用いて実測した。日本側が平成10年3月22〜27日に訪米し、日米の両結果を比較することにより、対流が結晶成長に及ぼす影響につて最終的結論を得る予定である。 6.落下実験施設を利用し、微小重力下で卵白リゾチーム結晶周囲の濃度場をその場観察して、1gからμgまでの重力変化に伴う濃度場の変化を調べた。5.で述べた日本側の訪米により、米国での計算機実験結果と比較検討する予定である。
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