研究分担者 |
松橋 博美 北海道教育大学函館校, 教育学部, 助教授 (70192341)
竹口 竜弥 京都大学大学院, 工学研究科, 助手 (30227011)
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00243379)
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00215758)
岡本 康昭 島根大学, 総合理工学部, 教授 (80029553)
上野 晃史 静岡大学, 工学部, 教授 (30135420)
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研究概要 |
アジア参照触媒制度が設立され,韓国,台湾,およびタイ国に対して,アルミナ5種類,ゼオライト7種類が配布された.韓国においては,ことにその利用が活発に行われ,徐々に効果が現れている.台湾における利用はまだ十分ではないが,今後に期待したい. この共同研究では,韓国と台湾の研究者を招聘して,環境触媒に関する研究成果の講演と議論をおこなった.韓国からはアルミナ系の超強酸について,また,台湾からは脱硫触媒と有害物質の光分解に関する研究が報告され,意見を交換した.さらに今後チタニア試料の配布を行なう必要があることがわかった. 一方,共同研究者を韓国,台湾,それにタイ国に派遣し,各国においてアジア参照触媒に関するシンポジウムを行なった.その結果,各国においてそれぞれ事情が異なり,レベルの差があることがわかった.もっとも熱心なのは韓国で,我が国と大差がないほどの研究発展状況にある.台湾は部分的に優れたものが見られるが,研究者の総数がすくない.タイ国の触媒研究はまだ端緒についたばかりで,高度な研究を行なうのにはいっそうの努力が必要であるとの印象を得た.いずれの国においても,この共同研究は好感を持って受け止められた.また,環境問題に関する関心はたかく,現在の厳しい経済状況においてもぜひ解決すべき問題であるとの強い認識は共通している.また,多くの若い研究者からの熱心な質問があり,今後の発展には十分期待がもてる.わが国の触媒研究に関する優れた知識や豊かな経験を利用していただけるなら積極的に供与すべきであると考えられる. 情報だけでなく試料を共有する形でのアジアにおける共同研究は非常にすぐれたもので,今後の大いなる発展が期待できる.
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