研究課題/領域番号 |
09044200
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神尾 好是 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00109175)
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研究分担者 |
冨田 敏夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00126129)
POOLE Leslie ウエイクフォレスト大, 医学部, 準教授
CLAIBORNE Al ウエイクフォレスト大, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | NADHオキシダーゼ / NADHオキシダーゼ遺伝子 / AhpC / AhpC遺伝子 / 遺伝子破壊株 / streptococcus mutans / アルキルヒドロパーオキシドレダクターゼ / 酸素ストレス / Streptococcus mutans / NADH酸化 |
研究概要 |
本研究は、通性嫌気性レンサ球菌S.mutansが酸素に曝されたとき誘導的に合成する二種類のNADHオキシダーゼ(Nox-1:過酸化水素生成型酵素とNox-2:水生成型酵素)の機能発現調節機構の解明を目的として、一方では純正の生化学的立場に立脚したアプローチから酵素反応機構の解明がなされ、他方では微生物生理学的観点から菌の酸素毒性と酵素の機能発現調節の解明がすすめられた。日米の専門分野を異にする研究分担者が相互の情報交流を密にして、各々独自の研究基盤に立って遂行された研究は、当初予測しなかった新たな発見を含む多岐に亘る研究成果を結実させた。.研究成果はI〜IVに大別される。[成果I]Nox-1の反応機構の解明(L.B.Poole分担)-S.mutansのNox-1がサルモネラ菌の酸素ストレス防御因子アルキルハイドロパーオキシドレダクターゼ(AhpR:AhpCとAhpFの二成分系酵素)のAhpFと高いホモロジーをもち、また、AhpRのAhpCホモローグがS.mutansにも存在し、AhpC共存下ではNox-1がNADHパーオキシダーゼとして機能することを精製酵素を用いて証明した。さらに酵素反応の動力学的解析手法によりS.mutansのNox-1がサルモネラ菌のAhpFと極めて類似の性質を有することを明らかにした。[成果II]Nox-2の反応機構の解明(Al Claiborne分担)-Nox-2型NADHオキシダーゼの酵素活性中心にある44番目のシスティン残基をセリンに変えた変異型Nox-2は、元来水生成型酵素であったNox-2が過酸化水素生成型酵素に変わることを証明した。[成果III]Nox-1、Nox-2、およびAhpCの遺伝子破壊株を作製し、これら変異株と野生株のエネルギー代謝や酸素ストレスに対する挙動を解析し、S.mutansの好気エネルギー代謝には、Nox-2がNAD再生の鍵酵素として重要な機能を担うが、Nox-1はほとんど寄与しないことを証明した。[成果IV]S.mutansにはAhpR以外の酸素ストレス防御因子の一つとしてグルタチオンレダクターゼ(GR)の存在とその機能を明らかにした。
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