研究課題/領域番号 |
09044215
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
前多 敬一郎 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30181580)
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研究分担者 |
大蔵 聡 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (20263163)
田中 知己 東京農工大学, 農学部, 助手 (20272643)
束村 博子 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00212051)
RITTER Rober ワシントン州立大学, 獣医学部, 教授
RITTER Sue ワシントン州立大学, 獣医学部, 教授
THOMSON Robe ミシガン大学, 生殖科学プログラム, 研究員
FOSTER Dougl ミシガン大学, 産婦人科, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 黄体形成ホルモン(LH) / 血糖 / グルコキナーゼ / グルコーストランスポーター / セロトニン / インスリン / ラット / ヒツジ / 黄体形成ホルモン / 黄体形成ホルモン放出ホルモン / ブドウ糖 / LHRH pulse generator / 下垂体 / 視床下部 / 延髄最後野 / 肝門脈 |
研究概要 |
絶食や低栄養時には、繁殖機能が抑制される。この抑制は、血糖利用阻害による下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)分泌抑制に起因することが示唆されている。本研究は、血糖利用阻害によるパルス状LH分泌抑制に関わるメカニズムを解明することを目的とし、単胃動物であるラットおよび反芻動物であるヒツジを用いて実験を行った。膵臓における血糖センシングに関わるコンポーネントとして、グルコーストランスポーター2(GLUT2)および膵臓型グルコキナーゼ(pGK)に注目し、これらの蛋白に対する抗体を用いてラット脳の様々な領域の免疫組織化学を行った結果、各脳室壁を構成する上衣細胞の細胞質にpGK免疫陽性反応が見られた。また、これら上衣細胞の繊毛にはGLUT2の局在が見られた。さらに、縫線核のセロトニン作働性神経の細胞体にもpGKの共存が観察された。また、一部の血管内皮細胞の近傍にもpGK免疫陽性が観察された。この結果より、血糖利用性の変化は、上衣細胞あるいはセロトニン作働性神経により感知され、黄体形成ホルモン(LH)のパルス状分泌を抑制するものと考えられた。また、薬理学的に膵臓のβ細胞を破壊したヒツジでは、血糖値が高いにも関わらずパルス状LH分泌が抑制されることが確かめられた。さらに、この抑制はインスリンの慢性的な代償投与により解除された。このことから、血糖値そのものの変化ではなく細胞における血糖の利用性の低下が、LH分泌抑制の主な要因であることが確かめられた。
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