研究課題/領域番号 |
09044243
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
筒井 泉雄 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80202183)
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研究分担者 |
BONE Quentin 英国プリマス, 海洋生物研究所, 部長
井上 勲 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (80001973)
QUENTIN Bone 英国プリマス, 海洋生物研究所, 部長
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Na / Ca交換輸送 / Doliolum / 海生プランクトン / SR / 細胞内Ca / Tシステム / ウミタル / ヤムシ / ナメクジウオ / フタツクラゲ / オイコプレウラ |
研究概要 |
筋の収縮弛緩効率の向上、連続運動性の獲得、筋収縮持続性の獲得、筋収縮のスピードの向上といったものと、細胞内オルガネラ(SR,.ER.T管)における分子(Caポンプ、Na/Ca交換輸送、Ca流入を担うCaチャネル、リアノジン受容体、DHP受容体等)の機能、Caシグナリング機構は密接に関連し、結果として筋肉の収縮弛緩様式を決定している。したがって細胞内オルガネラであるSRや小胞本(ER)が筋収縮、筋弛緩においてCa調節にどのような役目を担っているかを、細胞内小器官を欠いている海生動物プランクトンを用いて研究した。SR、ERを欠いたプランクトンであるウミタル(Doliolum)は、筋収縮に対して細胞外からのCa流入が必須である。骨格筋の興蕾収縮連関に関与する機構に働き細胞内Ca量やオルガネラからのCa放出を修飾するリアノジンはこの筋収縮と弛緩に関して全く影響を与えない。また同様に細胞膜の脱分極を感受して細胞内オルガネラからのCa放出を制御するDHP受容体の阻害剤も筋収縮、筋弛緩に影響を与えない。これより、骨格筋の興奮収縮連関に関与する機構は、細胞膜とオルガネラの相関においてのみ作動することが判明した。また、筋肉の収縮弛緩と細胞内オルガネラ(SR、ER、T管)における分子機構(Caボンプ、Na/Ca交換輸送、Caチャネル、リアノジン受容体、DHP受容体等)の機能構造相関を研究するうちで、特にNa/Ca交換輸送系が筋収縮、筋弛緩時の細胞内Ca調節にどのような役目を担っているかを、種々の海生動物プランクトンを用いて研究した。SR、ERを欠いた動物種では、筋収縮に対して細胞外からのCa流入が必須であり、Caは細胞膜のNa/Ca交換輸送系のみを用いて排出(調節)されること、またSR、ERが十分に発達した動物種においては細胞内オルガネラが積極的にCaの汲み上げをつかさどっていること、細胞膜のNa/Ca交換輸送系は関与していないことが判明した。これより細胞内オルガネラの発達と細胞内Ca濃度制御方法が密接に関連することが判明した。
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